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タブレット出荷台数92%増も「負け組」パソコンに秘策あり

2013年10月01日 07時00分更新

文● 石山俊浩(ISHIYAMA Toshihiro)/アスキークラウド編集部

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 IDCジャパンの調査によれば、国内における2013年4~6月のタブレット端末の出荷台数は、昨年同期比で92%増の180万台となった。低価格タブレットが個人利用者中心に広がったことに加え、通信キャリアの販売報奨金上乗せ戦略によりLTE(4G)搭載タブレットが堅調なこと、法人への導入が進んでいることなどが理由という。
 法人へのタブレット導入と言えば、家具販売大手の大塚家具は、11月をめどに全店の営業社員約800人にiPadを配布する。販売および顧客管理システムを見直しつつ、商品受注後の会計時間短縮を目指すとしている。しかしこの施策、よく見るとタブレットにこだわる必要はなく、むしろ物理的なキーボードが付いたノートパソコンの方が向いている気がする。法人へのタブレットの導入事例をよく見かけるが、タブレットでなくてはダメ、という使い方はまだまだ少ないようだ。
 では今後、タブレットと差別化し、パソコンが勢いを取り戻すには何が必要だろうか。米ヒューレット・パッカードの出した答えの1つが、「画面に触れず手や指の動きで操作する」ユーザーインターフェイスだ。米航空宇宙局(NASA)出身者らが設立した米リープモーションの技術を採用したノートパソコン「HP Envy 17 リープモーションスペシャルエディション」は、キーボードの下部にセンサーを埋め込み、手の動きでプレゼンテーションのページを送ったり、ゲームを操作したりできる。動きによる操作と言えばマイクロソフトのゲーム機「Xbox」が採用しているKinect(キネクト)が有名だが、インテルもジェスチャー認識技術で知られるイスラエルのオメック・インタラクティブを買収するなど、各社が注目しているのは間違いない。
 トム・クルーズ主演の「マイノリティ・リポート」上映から10年以上経ち、やっと現実が追い付きそうだ。

大型の17インチ液晶を搭載したEnvy 17。センサーはアームレストに埋め込まれている

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