携帯キャリア大手3社が7月の契約状況を発表。新規契約数から解約数を引いた純増数で、ツートップ戦略を掲げるドコモが2カ月ぶりにプラスに転じた。17万2500件の純増となっている。
先月の発表で、今年2度目の純減となっていたドコモ。「ツートップ」は好調だが全体数を底上げするには至らず、また当然「ツートップ」以外の販売数は落ち込んでいた。そこでドコモは、6月に縮小していた乗り換え客に対する現金還元策を再開。他社携帯からの乗り換えを希望する人を対象に、合計約2万円前後の現金やポイントを還元する販売促進策を再び本格化させた結果、乗り換え客数が回復したという。番号継続制度(MNP)では11万2000件の転出超過となっているが、前月と比べ改善はしている。
なお、純増数トップは19カ月連続でソフトバンクモバイル。2位はauとなった。MNPによる転入出では、auが22カ月連続トップとなる7万件の転入超過。2位のソフトバンクモバイルは4万件の転入超過となっている。
ドコモの現金還元策が一定の効果をあげた結果となったが、もともとこれは経費削減のため6月に中止していたもの。翌7月にすぐ再開というのは迷走と捉えられても仕方がない。批判が多いツートップ戦略も含め、ドコモの正念場は続く。