Facebook や Twitter は SEO に効果があるのか? --- 最近はあまり質問される機会は減っているのですが相変わらず勘違いしている方が多数いらっしゃるので簡単に。
結論:Facebook からのリンクや「いいね」「シェア」の数、投稿は、Google に一切影響しない
2013年6月現在、米Microsoft の検索エンジン・Bing は検索領域で Facebook と提携しており、Facebook の各種詳細データ(ソーシャルグラフやいいね/シェアのデータ等)にアクセスする権利を有しているため、それらが検索結果に反映されます (※ ただし米国版のみ)。また、ロシア最大手のYandexも一部のフィードを受け取っています。
一方 Google は Facebook と特に提携してないどころか、ライバル関係です。Facebook は Google (その他検索エンジン)に同社が保有する各種データへのアクセス権も提供していませんし、むしろ検索結果に影響しないよう様々な施策を行っています。従って、Facebook での活動は直接的に Google の検索結果に影響することはありません。
さて、いま本記事を閲覧されている方の 99% は Bing に興味がないでしょう。以下、Google 及びその検索技術をベースとする Yahoo! JAPAN を前提としてお話します。
理由その1:robots.txt
自称なんとかコンサル系の方に、「FacebookをやるとSEOに効果がある!」と仰られているケースが多いように見受けられますが、彼らは Facebook の robots.txt をご覧になったことはあるのでしょうか。
Disallow(クロール拒否)が延々と記述されています。皆さんが Google にクロールされていると思っている多くのページ、Facebookプロフィールやページ、アップデートは実はクロールされていません。
理由その2:nofollow
Facebookはページを問わず、外部サイトへのリンク(facebook.comドメイン以外のページへのリンク)は基本的に nofollow を付与しています。nofollow とは、検索エンジンに影響を与えない、そのリンクを評価しないよう意見表明をしているということです。
企業等が開設する Facebookページ上のリンクも例外ではありません。
理由その3:Googleは「いいね」「シェア」の数量や品質を把握できない
冒頭で触れた通り、Google は Facebookデータへの直接アクセス権を有していません。Aさんのソーシャルグラフデータや、あるURLの共有回数やいいねがついた数もGoogleは把握する術がありません。把握できないものが、どうして Google の検索ランキングに影響するのでしょうか?
Facebookでの人気度が検索順位に反映されるように見えるのは何故?
しかし実際のところ、いいねやシェア回数が多いウェブページは、検索結果でも上位に表示されていることが多いのも事実です。実際、そういう傾向は観察できます。
どうしてこうした事象が起きるのでしょうか。それは、一般論として、Facebook で「いいね」や「シェア」がよくされるコンテンツというのは、それ以外のサイト - ブログやニュースサイトなど - でも数多く取り上げられていることが多いということです。
あるいは、そういった人気サイトで掲載されたコンテンツだからこそ、Facebook でもいいねされたりシェアされる回数が増えるといえるかも知れません。鶏が先か、卵が先かというのはさておき、『Facebookでいいねの数やシェアの数が増えるのに比例して、外部のサイトでも話題になる、リンクされる機会や数量が増える。それら(外部サイトの)評価が反映されることで、Google でのランキングも上位になる』と考えるのが妥当です。
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「良いコンテンツ」を推し量る指標の1つとして、Facebook でのいいねやシェアの数量は参考になるとも言えます。ただ、検索順位に影響するかというと、NO です。