SSD2基による激速「RAID 0」構成も選択できる「Endeavor Pro7500」
2012年07月05日 15時00分更新
ハイパフォーマンスかつメンテナンス性の高さで定評があるエプソンダイレクトの「Endeavor Pro7500」。ハイエンドパーツを搭載するためのこだわり構造など、人気の秘密を6回にわたって検証する! 第1回、第2回、第3回はこちら
超大容量やハイブリットなど自在にストレージ構成を選択
「Endeavor Pro7500」には、フロントからアクセスできる3.5インチベイが4つあり、ここに最大4基のHDD/SSDを搭載することができる。ストレージ周りのカスタマイズメニューも豊富で、HDDは500GB、1TB、2TBの3タイプ、SSDも120GB、160GB、250GBの3タイプから選べる。例えば「とにかく容量を確保したい」というのであれば、4基すべてを2TBのHDDにすることで、計8TBもの超大容量PCとなる。「コストを抑えつつも快適性を重視したい」なら、1基目をSSD、2基目をHDDというハイブリッド構成にして、OSやソフトは読み書きの速いSSDに、データは空き容量が大きいHDDに保存するという使い分けもいいだろう。このように、目的や用途に応じてストレージの構成を自由に選べるのも「Endeavor Pro7500」の利点だ。
なお、SSDを選択できるのは2基目までで、3基目以降はHDDのみとなる。また、2基目まではSATA3.0(6Gbps)対応なので、同規格のHDDやSSDを本来の読み書き速度で利用できるが、3基目以降は接続ポートがSATA2.0(3Gbps)となるため、SATA3.0対応のHDDでも3Gbps動作となる。もっとも、HDDの場合は6Gbpsでも3Gbpsでも実効速度にほとんど差が出ないため、特に支障はないはずだ。
「RAIDキット」で極限まで高速化を実現!
ストレージにおいて注目すべきは、カスタマイズメニューに「RAIDキット」を用意していること。RAIDは、複数台のストレージをシステム上で1つのストレージとして扱う手法で、構成の仕方によって得られるメリットも異なる。「Endeavor Pro7500」で選択できるRAIDレベルは「RAID 0」、「RAID 1」、「RAID 10」3通りが用意されている。まず「RAID 0」はストライピングとも呼ばれ、データの読み書きを複数台のストレージに分散するというもの。これによって、ストレージ単体に読み書きする場合よりも大幅にデータ転送速度を向上させることができる。次に「RAID 1」はミラーリングと呼ばれる手法で、複数台のストレージに同じデータを同時に書き込む。万一、ストレージの1つが故障してももう片方にはデータが残るので、データ保持の確実性が大きく高まる。最後の「RAID 10」は、RAID 1構成のストレージセット2組をRAID 0で運用するというもので、高速化と高信頼性を兼ね備えたシステムを実現できるが、最低でも4台のストレージが必要になってしまうところに注意が必要。
「Endeavor Pro7500」で「RAID 0キット 240GB」というオプションを選択すると、120GBのSSD×2基を使って計240GBのストレージ構成となる。今回の試用機にも「RAID 0キット 240GB」が適用されているが、単体でも読み書きが速いSATA3.0対応のSSDをRAID 0で運用することにより、さらなる高速化を実現している。
「Endeavor Pro7500」の試用機で「RAID 0キット」の読み書き速度を計測してみると、シーケンシャルリードが774MB/s、シーケンシャルライトでも400MB/sを超えている。また、ランダムリード/ライトも軒並み速く、SATA2.0世代の単体SSDと比べても雲泥の差だ。なお、RAID 0の弱点は、それを構成するストレージのひとつでも故障するとすべてのデータを喪失してしまうことだが、SSDにはHDDのようにモーターなどの駆動部がないため、故障リスクは限りなく小さい。しかも、「Endeavor Pro7500」では信頼性に定評のあるインテル製のSSDを採用していることから、RAID 0での運用にも安心感がある。
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