レノボ・ジャパンは5日、ThinkPadシリーズのラインアップを一新。第3世代Core iプロセッサー搭載機を追加した。「ThinkPad W530」「ThinkPad T530/T430/T430s」「ThinkPad L530/L430」「ThinkPad X230/X230 Tablet」の4シリーズ8機種の投入が予定されている。
いずれも新開発の6段キーボードを装備。Lenovo Enhanced Experience 3 for Windows 7(以下Lenovo EE 3.0)により、コールドブートおよび休止状態の両方からの高速な起動を可能としている。
新モデル搭載のキーボードはThinkPad X1で搭載されたものを改良。ThinkPad X1では、これまでのThinkPadのアイデンティティーのひとつだった7段配列を6段配列とし、適度な反りのあるキートップ形状、LEDバックライト付きのアイソレーションタイプとするといった変更が加えられていた。さらに今回の新ラインアップでは、キーボード自体の奥行きを深くし、ファンクションキーとカーソルキーをより大型にしている。今後のThinkPadではこれがスタンダードになるという。
EE 3.0で、さらに起動/復帰時間が短縮
一方、Lenovo EE 3.0では、HDDモデルの起動を高速化する「Rapid Boot」を導入。実は前バージョンのEE 2.0でも、起動時に読み込むサービスを調整し、電源ボタンを押してから実際にマシンを使い始められるまでの速度を短縮する技術を「Rapid Boot」として提供していた。しかし、EE 3.0ではこれを「Boot Shield」という名称に変更しており、同じRapid Bootという名称でも提供する機能は異なる。
EE 3.0のRapid Bootは、システムメモリーをキャッシュに利用し、起動を高速化できる技術。シャットダウン時にディスクキャッシュを確認し、これを含んだブートイメージを作成。次回の起動時はこのイメージを一気にメモリーに読み込んでそこから起動することで、待ち時間を短縮する。ThinkPad T430sを使って同社が計測した数値では、この機能の有無で約23%(約6.75秒)の高速化ができたという。
また、休止状態からの復帰についても、一度HDDに退避されるメモリー内のデータのうち不要なものを削除し、復帰時にHDDから読み込むデータ量を減らすことで最大3.6倍の復帰時間短縮が可能だと言う。