iTunesに頼らず生きていく―「rePear」
ここに紹介する「rePear」は、オープンソースのiPod shuffle専用サウンドデータベース再構築ツールだ。スクリプト言語Pythonで記述されており、Pythonを標準搭載しているOS Xではそのまま動作するほか、LinuxなどOS X以外のOSでも動く。
このツールのポイントは、iTunesを使わずにサウンドファイルをiPod shuffleにインポートできること。iTunesと同期する必要はなく、iPod shuffle上にコピーしたMP3ファイルを所定のフォルダー(不可視属性の「iPod_Control
」)へ移動し、再生可能な状態に登録してくれる。
ただし、いくつか制限事項がある。Classicやnanoなど、ほかのデバイスは、MP3以外のオーディオフォーマットも扱えるようだが、筆者が試したかぎり第2世代iPod shuffleではMP3しか再生できなかった。一度rePearを使い始めると、以降iTunesで同期してはならない点にも注意が必要だ。同期すると、rePearで登録したMP3ファイルが再生できなくなってしまう。
rePearの導入方法だが、まずはiPod shuffleがマウントされているパス(ここでは/Volumes/IPOD
とする)に、アーカイブに含まれる拡張子「.py
」のファイル一式をコピーしよう。そしてターミナル(Terminal)を起動し、データベースを初期化するための処理を実行すれば、初期設定は完了だ。先にも述べたように、iTunesと同期するとrePearで登録したオーディオファイルを再生できなくなるため、iTunesのオプションで「このiPodの接続時にiTunesを開く」を外しておくこと。
$ cd rePear-0.4.1
$ cp *.py /Volumes/IPOD/
$ ./repear.py config
$ ./repear.py dissect
次に、iPod shuffleのルートディレクトリー(/Volumes/IPOD
)へMP3ファイルを直接コピーする。ファイル単位、あるいはディレクトリー単位のどちらでコピーしても、登録時に再帰検索を実行するので効果は同じだ。
この連載の記事
-
第187回
iPhone
NFCの世界を一変させる!? iOS 11「Core NFC」の提供開始が意味するもの -
第186回
iPhone
Appleと「4K HDR」 - iOS 11で写真/動画を変える「HEIF」と「HEVC」 -
第185回
iPhone
iPhone 7搭載の「A10 Fusion」「W1」は何を変えるか -
第184回
iPhone
オープンソース化された「PowerShell」をMacで使う -
第183回
iPhone
アップル製デバイス連携の鍵、「Continuity」とは? -
第182回
iPhone
DCI-P3準拠へと歩むiPhone/iPad - WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(2) -
第181回
iPhone
WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(1) -
第180回
iPhone
WWDC直前、買い替え前にマイMacのココをチェック -
第179回
iPhone
私がiTunesを使わなくなった5つの理由 -
第178回
iPhone
今あえてiPhone「Live Photos」を知る -
第177回
iPhone
「Windows Subsystem for Linux」はOS Xのライバルとなるか? - この連載の一覧へ