田嶋校長のワンポイントアドバイス
お客さまからクレームと上手に付き合おう
田嶋節和
サーフボード代表取締役/Webマスタースクール校長
B2C型のネットショップでは、お客さまからのクレームは避けて通れません。なるべく減らす努力はするべきですが、数週間に一度の小さなクレーム、数年に一度の大きなトラブルは起きて当たり前と考え、迅速かつ適切に対応できるようにしましょう。トラブルを上手に解決できれば、そのお客さま1人の好感度を保てるだけでなく、お店の評判を高めるきっかけにもできます。クレームの元になるよくあるトラブルと、トラブル対応の指針となる心構えは以下のとおりです。
よくある3つのトラブルと対応
- 1.配送
- ・注文と異なる商品だった
・指定日時に商品が届かなかった
・贈り先ではなく、注文者にギフト商品を送ってしまった
- お客さまの勘違いや操作ミス、配送業者の間違えが原因であっても、お客さまの希望と異なる結果になったことについてお詫びする。配送業者が間違えた場合は、配送業者からも事情を説明してもらう。
- 2.商品
- ・Webサイトのカタログ写真と実物がかけ離れている
・商品の色や柄、サイズが注文と異なる
・商品に破損、汚れがある
- スマートフォンなど小さな画面での発注、古いディスプレイで色を正確に表現できていないなどが原因であっても、お客さまの希望と異なる結果になったことについてお詫びする。
- 3.社内体制
- ・メールや電話で注文内容の変更を受け付けたのに反映されなかった
・Webサイトが使いにくくて注文に時間がかかった
・サイトやメールの日本語の使い方が間違っている
- 思い込みや不慣れが原因であっても、自社の体制で提供できるサービス水準と、お客さまの求めるサービス水準が異なったことについてお詫びする。
お店に原因があるトラブル対応の心構え
クレームの中には、勘違いや操作ミスを取り戻したいだけの疑似クレームもありますが、多くのお客さまに商品をお届けすれば、お店に原因があるトラブルも必ず発生します。このような場合は、誠意を持って、迅速に対応されている、とお客さまに理解していただくことが解決への糸口になります。以下に対応の要点を示します。
- 他の作業よりも最優先で対応する
- お客様に早急にご報告するため、メールではなく、なるべく電話を使う
- ネットショップの担当者ではなく、オーナーや店長など、責任ある立場の人が、自分の言葉でお店を代表してお詫びする気持ちを伝える
- お客さまに多大な迷惑をかけてしまった場合は、特に丁寧で誠意ある態度でお詫びできる人が対応する
- お詫びを繰り返すのではなく、トラブルが発生した原因、再発防止策についても、曖昧にせず、明確に伝える
- 同じお客さまに繰り返し迷惑をかけてしまった場合は、おわびの品に直筆の手紙を添えるなど、お客様にできる限りの誠意を表現する