AMD CPUは何のため?
処理性能・描画速度、それとも省コスト?
今回のEdge 11は、CPUにAMDのAthlon II Neo K345(1.4GHz)を搭載する。他メーカーの製品ではあまり採用実績のない珍しいCPUで、デュアルコアなのにTDPが12Wという超低電圧動作版だ。チップセットは同じくAMD RS880Mで、このチップセットにMobility Radeon HD4225を内蔵する。インテルのAtom対抗として開発されたAthlon Neo/Athlon II Neoではあるが、Radeonを搭載するおかげで描画性能に優れているのが特徴だ。なお、メモリーは標準で2GB(最大4GB)、容量320GB(5400rpm)の2.5インチHDDを内蔵する。
Windowsエクスペリエンスインデックスは2.9(グラフィックス)であった。そのほかは4~5の値となっているのにグラフィックスが極端に低く、電源管理状況を見直して何度も再算出するものの値は変わらない。本来、Radeon HD4225ならば、3.Xの後半を示していてもおかしくないのだが……。メインメモリーとグラフィックスメモリーを共用する関係上、メモリー量が少ないのが影響している可能性もある。PCMark Vantageベンチマークテストの結果も、全体的にかなり低い数値となっている。
PCMark Vantage 32bitのスコア | |||
---|---|---|---|
PCMark | Memories | TV and Movies | Gaming |
2052 | 1098 | 1520 | 1486 |
Music | Communications | Productivity | HDD |
2607 | 2254 | 2126 | 2300 |
実際に使っていて気になったのは、アプリケーションを呼び出す時の待ち時間の長さだ。ウィンドウの開け閉めに時間がかかるのはストレスに感じる。描画性能に不満はないものの、ミニノートというよりネットブックの雰囲気に近い使用感だった。
付属するソフトは基本的にはThinkPad共通のもので、ネットワーク接続環境を管理するAccess Connectionsや、電源管理用の省電力マネージャーなどが使える(ただし、ピークシフトには非対応)。ウイルス対策に「ノートンインターネットセキュリティー」の試用版が入っているのを除き、余計なものは少なく、デスクトップ画面もすっきりしていた。
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