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SEO:ページのコードエラーがSEOに影響するケースは?

2011年05月09日 04時11分更新

記事提供:SEMリサーチ

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検索エンジンは、現状のウェブの世界を分析して、その世界を理解した上で、どのようにページをクロールしていくのか、優れたページを選び出すためのシグナルの抽出方法やその評価方法を考えます。したがって、ウェブの世界が変化すればそれに適応してアルゴリズムは変わっていきますし、また、ウェブの世界で(善し悪しにかかわらず)一般的に発生している事象は、そういうものだと捉えた上で対処していきます。

という話を理解していると、この記事で取り上げているような類の質問はおのずと回答が導きだせるはずです。「ページのコードエラーがSEOにどんな影響がありうるのか?」という質問に対してGoogleのMatt Cutts氏が回答しています。

"Previously you mentioned that w3c validation isn't a ranking factor. Some people took this to mean that coding errors can't affect SEO. Many don't believe that. Can you give some examples of HTML errors that CAN affect SEO?" Ryan, Dearborn, MI

彼が述べている通り、オンラインのウェブの全てが正しい文法や構文に従って記述されているわけではありませんし、これは人間が開発にかかわる限り、決して変わることではありません。単純なケアレスミスでコーディングミスをすることも人間ですから当然あるでしょう。

Googleは、そうしたウェブの世界を踏まえてクローリングをしているので、当然、少々の間違いであれば、問題なくインデックスの処理をしてくれます。一方で、1GB以上のHTMLファイルや、技術的に完全に破たんしていて意味不明な状態になっているウェブページはインデックスがされないのですが、それはコーディングエラーとは別の次元のお話です。

結論として、検索エンジンがサイトのアーキテクチャやコンテンツを巡回・理解しやすいように、クリーンなコーディングを行うことが重視されるのです。

Can coding errors affect how a page is indexed?

なお、W3C Validation を(最適化の観点から)気にされる人がいるのですが、W3Cに完全準拠したウェブサイトと、検索ランキングは関係ありません。繰り返しになりますが、インターネットの世界はそもそも完璧なマークアップでウェブサイトが構築されているわけではないという前提がありますし、マークアップの正しさとコンテンツの品質や関連性は関係がないからです。

では汚いHTMLコーディングでも問題ないのかというと、それは違います。つまり、W3C準拠というのはランキングを上げるためのものではなくて、あなたが公開・発信したコンテンツを、検索エンジンというソフトウェアに対して正しく情報伝達をする、正しくコンテンツを理解してもらうために行うことです。その結果、本当にコンテンツの品質が高く、キーワードと関連性が高ければ検索順位は上がるでしょう。

SEOは、検索エンジンに適切にあなたのコンテンツを伝達し、その内容や重要性を適正に評価してもらえるよう、サイトの設計やアーキテクチャ、ページフォーマット等を整えるサイト構築技術です。"狙ったキーワードで検索上位に表示する" というのはマーケティング的な意味で間違っていないのですが、SEOとは何を実行するものなのか、という本質を十分に理解しておきましょう。


Is HTML validation necessary for ranking?

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