HDDの交換
1.HDDトレーを引き抜く
Mac Proは4台までの3.5インチHDDを内蔵できる。標準構成では、写真に向かって左端のスロットに搭載されており、トレーを引っ張ればHDDごと外せる
2.HDDを増設する
増設する場合は、空のトレーを写真のように引き抜けばいい。パラレルATAとは異なりシリアルATAにはマスター/スレーブなどの主従関係はないので、どの場所に増設してもOKだ
3.HDDを取り付ける
空きトレーには、HDD固定用のプラスネジ×4本が付属している。写真のようにHDDをネジ止めして元のスロット戻そう。なお、このトレーは旧Mac Proとは互換性がない
光学式ドライブの増設
1.ドライブユニットを引き抜く
Mac Proは、光学式ドライブ用の5インチベイ×2基を備えており、換装や増設が簡単だ。まずは、写真のようにユニット全体を手前に平行に引っ張る。少し力を入れつつゆっくりと引き抜くといい
2.SATA/電源コネクターを外す
既設の光学式ドライブを新しいものに交換したい場合は、ドライブ背面にあるATA/電源が一体になったケーブルを引き抜こう。少し固いので力を入れる必要があるが、慎重に作業したい
3.ドライブを取り付ける
光学式ドライブは左右の側面の各2箇所をプラスネジで固定されているので、これを外してドライブを入れ替えよう。下段のスロット用にドライブ増設する場合は、ユニットに付属するネジを使えばいい
【オマケ】Turbo Boostの効果は?
Mac Proが搭載する最新のXeonプロセッサーは、「Turbo Boost」と呼ばれる技術を使い、各CPUに4つあるCPUコアのうち使っていないコアがある場合はそのコアの使用を停止して、ほかのコアに供給する電圧を上げてクロック周波数を高められる。アップルでは、2.93GHzモデルの場合は最大3.33GHzまで周波数を高められるとしている。
そこで、Mac OS Xの純正開発環境であるXcodeと一緒に組み込まれるシステム環境設定項目の「Processor」を使い、一部のコアを意図的に停止させて3Dのレンダリング処理を実行してみた。
結果は、若干の速度向上が見られたが誤差の範囲だった。この技術はCPUが動的に処理するため、「Processor」パネルでコアを使用停止にしても効果が薄いのかもしれない。
「Hyper-Threading」に対応しているため、4コア(シングルCPU)モデルは8個、8コア(デュアルCPU)モデルは16個の仮想CPUコアで駆動する
複数コアの恩恵は、分散処理が比較的容易な3Dグラフィックのレンダリングなどで最も威力を発揮する。図の「CINEBENCH」では、レンダリングを10カ所以上の開始点から同時進行する
「Xcode」をインストール後、起動ディスク→「Developer」→「Extras」→「PreferencePanes」フォルダーに組み込まれる「Processor.prefPane」をダブルクリックすれば、システム環境設定にインストールされる
「Processor」パネルでは、CPUコアやHyper-Threadingの使用/不使用の設定のほか、図のようなグラフを呼び出せる
「Processor」パネルで意図的に一部のCPUコアを無効に設定した状態でCINEBENCHを実行した。使用するコアを減らすと、1CPU×2で「Rendering(1CPU)」の処理速度が若干向上したが誤差の範囲だろう。意図的に「Turbo Boost」機能を発動させることは難しいようだ