コラボレーションはデザインの基本であり、迅速なフィードバックは製品開発サイクルを早めます。自宅やリモートでもSlackを使えば、キーパーソンたちの隣に座っているかのような感覚が得られ、作業のスピードアップを図れます。
私の会社ではSlackにデザイン用のプライベートチャンネルを設けていて、デザインチームは何の障壁もなく仕事を共有しています。Slackを使ったコラボレーションは、デザイナーが行き詰まったときにも道を切り拓けるすばらしい方法です。
先進的なプラットフォームとなったSlackは、まだわずかではあるものの、デザイナー向けのアプリケーションインテグレーションも出始めました。
新しいプラットフォーム
Slackのアプリについてはさまざまな意見が飛び交っていますが、その理由を考えてみたいと思います。まずSlackアプリとはなにか、そしてその存在理由を説明し、チェックしておきたいアプリをいくつか紹介しましょう。
SlackはSlack Platform Launchとして、昨年末にアプリケーション・インテグレーションを発表しました。しかし、その発表自体はそれほど独創的なものではなかったため、当初の反応はさまざまでした。「私たちはWebベースのチャットツールという限定的な用途でSlasckを使っているのに」という意見もあり、中には不具合のような解釈を受けることもありました。
そうした懐疑的な考え方を捨てれば、Slackプラットフォームのシンプルさを評価できるようになるでしょうし、どんなアプリがビジネスでのデータのやりとりに向いているか分かります。たとえば、エンジニアリングマネジャーは、GitHub Slack appを使ってプルリクエストやブランチをすべてSlackチャンネルに入れています。
あるいはSalesforceインテグレーションによる売上数と、カスタムLookerやMixpanelのインテグレーションでの分析を組み合わせれば、企業の状態を表す全体像がすぐに分かります。Slackアプリは、リアルタイムで何が起こっているのかを発信してくれる、力強いアプリなのです。
デザイナー用Slackアプリ
Slackアプリの価値を説明しましたが、デザイン作業のフローを改善するための例をいくつか挙げましょう。2016年5月現在、Slackアプリディレクトリには18のデザインアプリがあります。これらはプロジェクトマネジメント、リアルタイムコラボレーション、プロジェクトリソースという3つの大きなカテゴリーに分類できるでしょう。
プロジェクトマネジメント
デザイン周りで特に目玉として話題となったのは、InVisionやProofMeといったプラットホームのインテグレーションです。これらが一緒になったものもあります。ただし、Slackアプリはみな同じようにできているわけではありません。TrackDuckは避けたほうがよいでしょう。
リアルタイムコラボレーション
SketchTogetherやSketchBoardのようなアプリは、リアルタイムコラボレーションに役立ちます。すでに説明したプロジェクトマネジメントアプリのうち、いくつかには含まれる機能ですが、アプリに簡潔さを求めるのであれば、軽快かつ楽しいユーザー体験が得られます。
プロジェクトリソース
これはすばらしいです。Slackのクセになる特徴については過去の記事で言及しましたが、Giphyのインテグレーションと同じく、デザイナーはDribbbleから得たよいアイデアや、Unsplash(最高の写真サイトです!)にある高品質な無料画像を取り込むための簡単なコマンドを設定できます。ショートカットにすぎませんが、個人的にはGiphyを使うのが好きなので、使おうと考えています。
その他
カテゴリーに属さないアプリに、LookbackとMarkerの2つがあります。Lookbackは外部に委託したユーザーテストの結果を通知してくれます。一方、Markerはブラウザーの拡張機能としてインストールされる、楽しくてシンプルな画像アノテーションアプリです。
役に立つアプリ
Slackに融合してほしいアプリに、Kulerがあります。特にSCSSカラー指定変数の検出精度が高ければ場合、インスタントカラースウォッチにより大幅な時間が節約でききるはずです。
好きなスウォッチ数とともに1つか2つのキーワードを入れると、コピー&ペーストのための16進コードと一緒にいろいろな色の親指マークが返ってくると想像してみてください。AdobeがSlackに融合されるのを固唾を呑んで見守っているわけではないですが、デザイナーだって夢を見てもいいですよね?
強化されたユーザー体験
Chromeストアと同じく、Slackアプリの中にも、ただのブックマークでしかないものもあります。コマンドを入力すると、Webベースのインターフェイスが表示されるのです。もちろんSlackでも直接使えますが、Slackにスクリーンショットを送って「どう思う?」などと問いかけられます。
批判的な人は、インテグレーションの本質的な価値は時間の節約だと言うかもしれません。これらは単なるショートカットですが、それ以上のものでもあります。ChromeアプリやiOSアプリと異なり、Slackアプリがうまく融合していれば、新たなUIを学ぶ必要はありません。プラットフォームのアプリはみなSlackの新機能のように感じられるので、アプリがさらに使いやすくなります。
(原文:The 5 Best Slack Apps to Accelerate Your Design Process)
[翻訳:Noriko O. Romano]
[編集:Livit]