ただクリエイティブであることが独自サービスを成功させる秘訣
面白法人カヤック(http://www.kayac.com/)
2008年09月20日 12時00分更新
カヤックのクリエイティビティ戦略
受託業務と独自サービスを同時に展開しながら
常に新しいモノを作り出していく
独自のウェブサービスを自社から生み出し、成功させるにはかなりの時間がかかるし、確実性もない。またその過程で開発や運用に生じるコストを抱えるリスクがある。一方ウェブサイトを受託・開発する事業は発注元からの売り上げが確実に発生するが、必ずしも自分たちのやりたい仕事だとは限らない。カヤックはこの2種類の事業を、相互に良い影響をもたらすように工夫をして行ってきた。
「受託を主としている会社は自社サービスを提供する会社に対する憧れがあるけど、自社サービスのみの会社は、(1つのサービスを立ち上げると)同じことばかりすることになるから、クリエイティブ力が上がりにくい」(柳澤氏)。カヤックではその両方を展開することで、受託で蓄積した経験を自社サービスに活かしたり、自社サービスの開発で培った技術力やオリジナリティを武器に受託業務の幅を広げてきた。
「一般の企業が自社サイトにユーザーコミュニティを持つといっても、自分たちでサービスを構築・運営するのはなかなか難しい。でも、自社でコミュニティを持つことで事業シナジーがある企業は確実にある。そこで自社サービスで経験があるウチみたいな企業がノウハウを提供する。そして、企業のブランディングを壊さないクリエイティブを持つサイトも提案できる。カヤックはシステム受託とデザインへのこだわりをバランスよく持った仕事を得意とします」
現在の売上げ比率は受託が6、各種ウェブサービスの運用請負によるレベニューシェアが1、自社サービスが3といったところ。受託制作を行うグループ会社の株式会社クーピーと合わせて社員は約80名。昨年度の売り上げは「総務の森」の売却もあって5億円に達している。
取材:2008年7月16日(名称・数字・肩書・サービス名などは取材当時のものです)
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