マイクロソフト(株)は19日、(株)USENが運営する動画配信サービス「GyaO」がウェブブラウザー用のプラグイン「Microsoft Silverlight」を利用したコンテンツ配信を同日より開始したと発表した。Silverlightは、ムービー再生やインタラクティブなコンテンツを実現するマルチメディアプラグイン。現在バージョン1.0が公開されており、Mac/Windowsというクラスプラットフォームで同一コンテンツを再生できる。
今回Silverlightを使って配信されるのは、GyaOのコンテンツの中でもDRM(デジタル著作権管理)が施されていない「GAGA映画予告編」だ。
同日開催された記者説明会の席上で、(株)USENの高野輝次氏は、「GyaOは誰でも無料で視聴できるといいながらも、ログ調査によると約7.6%を占めるMacユーザーや約11.6%のFirefoxユーザーを取りこぼしている。また、Macユーザーが多いミュージシャンをはじめとしたコンテンツホルダーからもMac対応への強い要望がある。Silverlightによる動画配信はそうしたニーズに応えるもの」とする。
当面は無料コンテンツである「GAGA映画予告編」の配信に留まるものの、「DRMに対応したSilverlight 1.1の登場後に本格的なサービスインを予定している。いきなりすべてのコンテンツをSilverlightに対応させるのではなく、Silverlightの普及率が一定の段階に達したらできるものから積極的に配信していきたい」という。Silverlight 1.1は、'08年前半にリリースされる予定だ。
なお、Linux版のSilverlightはバージョン1.1をベースにしてオープンソースの「Mono」プロジェクトにて開発中。この「Monolight」には米マイクロソフト社も協力しており、こちらもSilverlight 1.1の登場からほどなく公式リリースされるという。