CPU性能
CPUのテストでは、MacBookシリーズが圧倒的な速度差を見せつけた。特にiPod用ムービー(H.264)の作成では差が大きく、例えば 新MacBook-2.16GHzとPowerBook G4-1.25GHzを比べると、4.24倍も速くMacBookが処理を終わらせている。
もうひとつ注目なのが、MacBookシリーズにおいては、PhotoshopのCS2/CS3で大きくテスト結果に差が出ているということ。これは、以前試したMac Proのケースと同様だ。すでに数多くのソフトがUniversalバイナリー化されてきているとはいえ、ExcelやEntourageといったOfficeシリーズのように、PowerPCバイナリーのアプリケーションを使うときは、最新のMacBookといえども速度の向上を体験できない場合もある。
iTunes 7.1.1を使い、38.8分(12曲/392.7MB)の音楽ファイルをAAC/128kbpsに変換するのにかかった時間を計測した。エンコード中に曲を再生するオプションはオフにしてある
Pro版の『QuickTime Player 7.1.6』で1分のDVムービーを開き、書き出し形式を“ムービーからiPod”に指定して、変換するのにかかった時間を調べた。ビデオ部分はH.264でエンコードされている
PowerPCバイナリーのみの『Adobe Photoshop CS2』と、Universalバイナリーの『Adobe Photoshop CS3』(β版)を用意。“色鉛筆”や“荒描き”など15種類のフィルタ処理含むアクションを実行するのにかかった時間を計測した。元画像のサイズは横4064×縦2704ドットだ
グラフィック性能
CPUで大差を見せつけた一方、CPUの性能が絡んでくるCINEBENCHのテストを除き、2D/3Dグラフィックのテストでは旧機種に劣る結果となった。
MacBookシリーズは独立したグラフィックチップではなく、グラフィック統合チップセットのGMA950を採用。Power Book G4は『NVIDIA GeForce FX Go5200』、iBook G4は『ATI Mobility Radeon 9200』と、ともに数年前のグラフィックチップとなるが、今回のテストにおいては統合チップセットよりもいい成績を残している。
PowerPCバイナリーのみの『Adobe Photoshop CS2』と、Universalバイナリーの『Adobe Photoshop CS3』(β版)を用意。縦14400×横640ドットの画像を開き、上から下までスクロールするのにかかった時間を計測した。2Dグラフィックの描画性能がわかる
『CINEBENCH 9.5』は、3D画像のレンダリングをCPU、またはGPUによって実行し、そのパフォーマンスを数値で算出するベンチマークツール。“Rendering”はCPU性能、“OpenGL HW-L”はGPU性能をそれぞれ表わしている
『Doom 3』は、Universalアプリケーション化されたバージョン1.3を用意。グラフィック設定を標準状態のまま“timedemo demo1”でフレームレートを計測した
HDD性能
HDDは4機種とも、回転数が5400回転/分で、キャッシュ容量が8MBのものを採用している。最新のMacBookが速い傾向にあるが、この辺はディスク自体の性能が関係しているのかもしれない。
1GBの単一ファイルと、ファイルサイズが異なる6539個のファイルを含んだ合計1GBのフォルダーをローカルHDDに置き、複製するのにかかった時間を計測
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