ADATAの超便利なiPhone/iPad向けLightningカードリーダー

文●AIM 編集●北村/ASCII.jp

2016年04月25日 11時00分

 iOS 9.2アップデートにより、iPhoneもアップル純正の「Lightning-SDカードカメラリーダー」をサポート。デジカメなどで撮影した写真をiPhoneで見るのが容易になった。しかし、iPadでの使用時と同じく、リードオンリーなのは変わっていない。

 iPhone/iPadでは撮影できない高倍率ズーム写真や、コツが必要な背景がキレイにボケた花の接写など、デジカメならではの写真を取り込めるだけでもうれしいところだが、読み込みだけでなく、書き込みにも対応するLightning接続のカードリーダーがある。

 それがADATAから昨年末登場した「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」(型番:AMFICRWH)だ。

読み書きに対応し、既存のLightning接続カードリーダーで唯一microSDおよびSDカードに対応しているADATA「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」(型番:AMFICRWH)。実売価格は6980円

 ファイルの読み書きに対応し、Lightningコネクターを装備するiOS7.0以降のiPhoneやiPadをサポート。もちろん、アップルの認証プログラムを通った製品の証となるMFi(Made For iPhone/iPad/iPod)認証を取得しているので、iOSの最新アップデートも安心して行なえる。

MFi未認証の製品だと、最新iOSにアップデートしたら使えなくなったなんてことも。ATDTAの「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」ならその心配もない

 このほか、ADATAはMFi認証を取得したLightning&USBコネクター装備のストレージデバイスやLightningケーブルを販売中だ。

LightningとUSB3.0コネクターを備えるフラッシュドライブ「i-Memory UE710」。容量は32GB/64GB/128GBを用意

MacBook Air 13に最適化されたSDXCカード「i-Memory Storage Expansion Card」。容量は64GB/128GB/256GBの3タイプ

カラバリ豊富なLightningケーブルや、LightningとmicroUSBの両対応ケーブル。これらはすべてアップルのMFi認証を取得している

 「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」は、SDカードとmicroSDカードのデュアルスロット仕様になっているのも大きなポイント。Android搭載スマホ・タブレットなどのmicroSDカードタイプの端末とのデータやり取りが可能になっている。

 旅行中に友達や家族が、Androidスマホ・タブレットで撮影した写真をもらうのもラクラクできる。「GoPro」などのアクションカメラで撮影した動画を仲間と一緒に、その場で確認するといったことも、変換アダプター要らずにできるのは、かなり便利だろう。

一度にアクセスできるカードは、どちらか一方になるが、microSDカードを変換なしで使えるのは使い勝手がいい

本体サイズは132×39×8mmなので、カバンに入れておいても邪魔にならない

iPhone 6との比較。そのコンパクトさがわかるだろう

ケーブルはフラットタイプ。比較的やわらかで、iPhoneなどの背面に持っていくこともできる

コネクター部はLightning端子を除いて約22mmと長めなので、ケーブルを抜き差しするときに指でつまみやすい

SDカードは深く差し込む必要がないので、簡単に抜き差しできる

 Wi-Fi転送できるSDカードや、Wi-Fi転送対応のデジカメやビデオカメラが増えているが、得てしてWi-Fi転送時はバッテリー消耗が激しかったりする。

 カメラのバッテリー消耗を抑えるためにも、いろいろなシーンで活躍できる「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」はオススメだ。

純正カードリーダーとの性能比較
  ADATA Lightning Card Reader Apple Lightning Card Reader
ファイル転送 双方向転送、自動バックアップ
(読み出し/書き込み)
読み出しのみ
対応iOSデバイス すべてのLightning iOSデバイス iPad Air/Mini
iPhone(iOS 9.2 以降のみ)
容量 最大256GB 最大32GB
最大256GB(iOS 9.2 以降)
対応フォーマット
写真 JEPG
RAW
BMP  
PNG
GIF  
TIF、TIFF  
ICO  
XBM  
CUR  
動画 MP4
MOV
M4V  
MPG  
AVI  
MKV  
RMVB  
VOB  
FLV  
WMV  
TS  
3GP  
音楽 AAC  
MP3  
WAV  
ドキュメント TXT  
HTML  
Keynotes  
Numbers  
Pages  
PDF  
DOC(X)  
XLS(X)  
PPT(X)  
RTF  
対応メモリーカード SDHC
SDXC ○ (iOS 9.2 以降のみ)
microSDHC  
microSDXC  

いろいろなシーンで活躍する
「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」

 「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」対応アプリの「PowerDrive」は、ユーザーがカードリーダーのプラグを差し込めば、すぐにアプリをダウンロードできる。

 このアプリは、データーの読み書きだけでなく、SD/microSDカード内の写真・動画を直接見ることが可能だ。端末へのコピーが不要なので、出先や旅行先のちょっとした休憩中に、デジカメで撮影した写真や動画を、デジカメなどの液晶より大きな画面で、気軽に楽しめる。

 意外とプロユースでも役立つ、この機能。とくに人物撮影時は、写りを相手に見せることがあるが、時間のかかるWi-Fi転送を使わず、iPadの大画面で確認してもらえる。

「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」推奨アプリとなる「PowerDrive」。カードリーダーをiPhone/iPadに接続すれば、すぐにアプリをダウンロードでき、とても便利

 そのほか、友人知人と一緒に旅行した際にも活用できる。旅行時は、どうしてもおのおの撮影しがちだが、「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」を使って、デジカメの写真を端末にコピー→端末から別のSD/microSDカードへ写真をコピーして、友人知人に渡すといったことができる。

 ○○さんが撮影したデータが欲しいといったことを、旅行先で簡単に行なえるのは意外と助かる(結構負担になる、人数分の印刷費用や画像共有の手間がなくなる!)。

 さらに旅行先で、万が一に備えてデジカメやiPhone/iPadで撮影した大事な思い出をバックアップしたり、SD/microSDカードにオリジナルを残しつつ、デジカメで撮影した写真を、SNS向けに編集して、アップしたりと、写真系は非常に活用できるシーンが多い。

「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」を接続すると、「PowerDrive」から通信開始が通知される

「PowerDrive」の画面。写真の表示や動画の再生が可能。未バックアップファイル数が自動で表示されるのもグッドだ

「PowerDrive」は、接続したSD/microSDカードと端末内に「写真」や「動画」などのフォルダーが自動で作成される

「PowerDrive」の「写真」では「モーメント」モードで表示可能。写真を選択して、iPhone/iPadの「カメラロール」へコピーできるので、編集系アプリを選ばずに使える。RAWデータをサポートしているのもポイント

「カメラロール」のバックアップ機能も備える

 「PowerDrive」は、「カメラロール」内のファイルを簡単にバックアップする機能も持っている。とくに4K録画サポートのiPhone 6s/6s Plusではストレージ容量がいくらあっても足りない。

 簡単にSD/microSDカードにコピーでき、削除も同時に行なえる「PowerDrive」のバックアップ機能を使えば、次々と高品質な4Kで録画できる。ストレージ容量の小さいiPhoneでは話は別。出先や旅行先で、思う存分に写真や動画を撮影しても、容量不足の心配は無用になる。

 iPhone/iPadに接続しているSD/microSDカードに、PCからWi-Fi経由で接続する機能も備わっている。

写真などのバックアップデータは、SD/microSDカードの「DCIM」下に作られる。端末ごとにフォルダー名が変わるので、iPhoneとiPadで同じカードを使っても大丈夫だ

「PowerDrive」の「Wi-Fi」アイコンをタップすると表示されるアクセスURL(端末のIPアドレス)をPCのブラウザーに入力すればオッケー

端末や接続しているSD/microSDカードからファイルをダウンロードできる。PCから端末へのアップロードにも対応している

写真編集や動画視聴など
旅行先で大活躍間違いなし

 実際にiPhone 6とiPad Air 2(ともにiOS 9.3.1)で試してみた。写真編集には、Adobe「Photoshop Express」を使用し、SD/microSDカードの写真(JPEG)を直接編集してみたが、問題なく動作。編集した写真は「カメラロール」やカードに保存できた。

 無論デジカメだけでなく、iPhone/iPadで撮影した写真を編集して、「PowerDrive」経由(標準の「写真」アプリは不可)で、SD/microSDカードに保存することもできた。

Adobe「Photoshop Express」では、SD/microSDカードから直接アプリに渡して編集できた

「Photoshop Express」は、編集した写真を「カメラロール」やカードなどに保存できる

iPhone 6でも、Adobe「Photoshop Express」で編集可能

RAW対応の写真編集アプリ「Photogene4」(360円)などを使えば、iPhone/iPadでRAW撮影した写真の編集もできる。編集した写真をSD/microSDカードに保存することも可能だ

SDカードの動画再生もオッケー

 続いて動画をiPad Air 2で試してみると、mp4やavi、WMV形式を視聴でき、720pクラスなら、SDカードから直接再生するのもオッケーだった。端末ストレージを圧迫する動画はカードに保存しておき、視聴するときに「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」を接続して見るのもありだろう。

再生端末のスペック次第だが、「PowerDrive」でmp4動画を問題なく再生できる

「PowerDrive」は、ミニウィンドウでの再生が行なえるので、ウェブを見ながら、動画を楽しめる

純正のケーブルはすぐに断線するけど
このケーブルはフラットかつ丈夫!

 いろいろなシーンで便利に使えそうな「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」。その品質面に不安はないが、取り返しのつかない大事な思い出などを扱うだけに、ケーブルの耐久性も気になるところ。

 とくにアップル純正Lightningケーブルのコネクター部のケーブルが、使っているうちにコネクターから抜けてしまうのは、よくあること。

 「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」では、曲げや引っ張りを念頭において設計した柔軟性が高いフラットケーブを採用しているとのことなので、ひと安心だが、ここでは実際にケーブルを切断して確認してみた。

アップル純正ではないが、ケーブル皮膜がコネクターから抜けてしまいシールド線がむき出しに。この状態でも充電、データ通信は可能なのだが、曲げると断線してしまうことも

フラットケーブルは、コネクター部に6mm程度差し込まれている。曲げられつつ、簡単に抜けないようになっていると言えるだろう

ケーブル断面。中央の通信用(緑)と思われるケーブルにはシールド線が被さっており、線も2本になっている。また、各線はフラットケーブル本体で、仕切られていたり、太めの線を使っていたりと、こだわりを感じる

メモリー定番ブランドのADATAってどんな会社?

 ADATAは2001年に設立されたメモリーメーカー。PC向けのメモリーからスタートし、今やすっかりおなじみとなっている永久保証をいち早く打ち出したブランドでもある。

ADATAはフラッシュメモリー全般を扱っている

 PC向けメモリーのほか、SSDやUSBメモリーなど、フラッシュメモリー全般を扱っている定番ブランドのひとつで、2015年には、AppleのMFi認証を取得。MacやiPhone/iPad向けとなる「Appleシリーズ」を販売している。

 MacBookでの使用を想定したUSB3.1 Type-CとType-Aコネクターを備えるUSBメモリーやIP68の防水性・防塵性を備える2.5インチモバイルHDDなどもある。

Mac専用の2.5インチモバイルHDD。IP68の防水性・防塵性に、軍用級の耐衝撃性を備える「HD710A」。容量1TBと2TBがある

MacBookとWindows PC間でのデータやり取りに便利なType-CとType-Aコネクターを装備するUSBメモリー

デジカメWi-Fi転送よりも
51%早くファイルを転送!

 最後にSONY「DSC-RX100M3」で撮影した200枚の写真(JPEG)と2つのMP4動画ファイルからなる、計6.1GBのファイルを使って、カードリーダーからiPhone 6へコピーした時間と、iPhone 6からSD/microSDカードへのコピー時間を計ってみた。

 メディアには、ADATAのUHS-I U3対応のSDXCとmicroSDXCカードを使用。「PowerDrive」でカード内の写真と動画を選択し、iPhone 6の「カメラロール」へコピー。さらにコピーした200枚の写真と2つのMP4動画を「PowerDrive」で、SD/micorSDカードへバックアップした際に要した時間を、それぞれストップウォッチで計測している。

UHS-I U3対応のClass 10 SDXC/microSDXCカードの64GBモデルを使用している

 最近のデジカメにはWi-Fi転送に対応する製品も多いため、比較用として「DSC-RX100M3」内蔵Wi-Fiと転送アプリ「PlayMemories Mobile」を使用して、同じ写真200枚と2つの動画をiPhone 6にWi-Fi転送した際の時間も計測している。なお、テスト実行時はバックグランドアプリをすべて終了した状態で行なっている。

写真200枚と2つの動画のコピー時間
  SDXCカード microSDXCカード
カード→iPhone 6 19分29秒 20分4秒
iPhone 6→カード 22分26秒 22分39秒
デジカメ(Wi-Fi)→iPhone 6 29分34秒 -

 端末スペックやバックグランドで動作しているアプリで、転送に要する時間は変わると思われるが、利用頻度が多いSDカード→iPhone 6に要した時間は、Wi-Fi転送より最高10分5秒短縮。51%も高速な結果になっている。

 microSDカードを使用した際も同様で、Wi-Fi転送時が3.4MB/sec程度なところ、「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」のカード→端末への転送速度は5MB/sec程度になっている。

 高速かつモバイルバッテリーなどでフォローの効かないデジカメのバッテリー消費を抑えられる「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」は、旅行にマストなアイテムになりそうだ。

ライトサポートで広がる活用シーン

 書き込みサポート&SDカードとmicroSDカードのデュアルスロットを装備したADATA「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」。写真・動画の読み取りのみなら、ほかに安価な製品があるが、やはり書き込み&デュアルスロットは大きな魅力。

 デジカメで撮影した写真を、サッとアプリで編集、加工してのSNSアップ、容量の大きな動画持ち運び用やiPhone/iPadで撮影した写真・動画を出先で保管する外部ストレージ、microSDカードを採用するAndroidやWindowsスマホ・タブレットなどとのPC要らずのデータ交換、端末内写真と動画の簡単バックアップなど、幅広いシーンで活躍間違いなしのデバイスといえるだろう。

あると便利な「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」は、写真・動画愛好家が持っていたいアイテムだ

 また、iOSデバイスはストレージデバイスの容量で価格が大きく違ってくるもの。「Lightning Card Reader-Two-Way Transfer」を使ってSD/microSDカードを外部ストレージとして使えば、最新機種への買い替え時に、コストを抑えた低容量なモデルを選ぶといったことを視野に入れられるのもポイントだ。

【関連サイト】

【メーカーサイト】

(提供:ADATA)

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