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供給が追いつかないスマートグラス「XREAL Air 2 Ultra」は手と頭のトラッキングが優秀すぎた!

2024年03月22日 12時00分更新

文● 金子麟太郎 編集●ASCII

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 日本Xrealが3月19日にARグラス「XREAL Air 2 Ultra」のファッションショーを都内で開催。その後、体験会を実施しました。日本XREALプロダクトマネージャーの高天夫氏が製品の概要を説明しました。

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「XREAL Air 2 Ultra」

 XREAL Air 2 UltraはXREALシリーズの開発者向けモデルとして位置付けられており、他のモデルにはないハンドトラッキング、ヘッドトラッキングに対応しているのが特徴です。本製品に搭載されたソニー製の0.68型OLEDマイクロディスプレーは、解像度が1920×1080ドット、リフレッシュレートは120Hzとなっています。

 価格は9万9800円で、XREALがすでに予約を受け付けています。

AR業界初のチタニウムフレーム採用で
軽くて着け心地がいい!

 装着してみると、軽くて着け心地がいい! 高氏によると、重量は約80gで一般的なサングラスの約2~2.5倍の重量です。「重量が前後に偏らないよう設計している」とのことで、装着時にはその数値ほどの重さを感じません。外からは分かりづらいですが、「AR業界初のチタニウムフレームを採用」しており、開発者が長時間装着することを念頭に置いて開発されていることが分かります。

 会場では、XREAL Air 2 Ultraを使ったデモンストレーションが用意されていました。前後、左右、上下の6方向への動きをリアルタイムにモニターするヘッドトラッキングと、視界に入った手の動きを追跡するハンドトラッキングを使ったデモです。

 グラス内をのぞくと、ホーム画面に音楽再生、時計、天気、連絡先、YouTubeなど、さまざまなウィンドウが並んでおり、それぞれを動かして好きなサイズに変えるところまでは体験できませんでしたが、実際にはPCのようにマルチタスクができるようです。

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ホーム画面

 操作の肝になるハンドトラッキングは、親指と人差し指をつまむようにして操作します。つまめばウィンドウやアイコンをタップできるほか、つまみながら上下左右に動かせば音量を調整したり、家の照明の明るさを変更したりできます。「Apple Watch Series 9」のダブルタップのジェスチャーに近いです。最初はうまく反応しないことがありますが、慣れてくればお手のものでしょう。

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ハンドトラッキングのイメージ。親指と人差し指をつまむようにして操作する

 フレームの部分に2つの3D環境センサーを内蔵し、ここでユーザーの手の動きを検出することで、操作できる仕組みです。ちなみに、このセンサーはハンドトラッキングだけでなく、平面の検出などにも使うそうです。

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XREAL Air 2 Ultraのスペック

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センサーの有効範囲は広いとのことだ

 センサー自体は外側のレンズのすぐ横に配置されているため、センサーの斜め下に手を置いても操作できます。同氏によれば、遠くの方に手を伸ばさなくても、操作できるとのことでしたが、使った印象としては、センサーから数センチ離れたところで、指をつまんだり離したりした方が認識しやすいです。

コンテンツが少ないのがネックだが今後に期待

 一方で、まだ体験できるコンテンツが少ない、とも感じました。体験ブースでは、3D映画を視聴できると聞きましたが、52度の視野角では十分に没頭できないと思いますし、映画だけならPCやタブレット、家庭向けのプロジェクターでも十分です。肝心なのは従来のデバイスでは得られないようなコンテンツと体験です。

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AR市場シェアで45.2%を獲得したというXREALだが、コンテンツが少ないのも現状の課題だ

 プレゼンでは、活用事例が紹介され、その中に面白い内容がありました。それが車とのコラボレーションです。たとえば「BMWの一部車両では、車載センサーとXREAL Air 2 Ultraを組み合わせて、運転時の注意喚起や車の状態を促すアニメーションをグラス内に表示可能」で、「車載センサーと同期して、ブレのない映像を表示できる」そうです。

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車での活用事例

 もちろん、日本Xreal側もコンテンツの重要性を理解しているようです。実際、日本Xrealは1月29日から5月31日まで、XRコンテンツを開発者を対象に、開発者向けARグラス「XREAL Light(旧名Nreal Light)」を無償で提供し、ARコンテンツの開発を促進する「XREAL ARコンテンツ推進プログラム」を実施しています。

 一方で気になるのが、このプログラムで貸与されるモデルが、XREAL Air 2 Ultraではない点。

 セールスマネージャーの倉本豊和氏によると「現在、XREAL Air 2 Ultraの予約注文が世界的に殺到しており、3月31日までの注文は5月末の出荷開始に延期、4月以降の予約分は5月末以降に順次発送される」見込みだそうです。供給が追いつかないXREAL Air 2 Ultraですが、今後のARコンテンツ推進プログラムでぜひ活用してもらいたいです。

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供給が追いつかず、出荷が遅れるという

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