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子ども向けマイクラ災害マップや3D空間思い出アプリ、都市でマウントなどが登場! 仙台で今年最後のPLATEAUハッカソンを開催

「PLATEAU Hack Challenge 2022 in enspace(仙台)」レポート

特集
Project PLATEAU by MLIT

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この記事は、国土交通省が進める「まちづくりのデジタルトランスフォーメーション」についてのウェブサイト「Project PLATEAU by MLIT」に掲載されている記事の転載です。

 国土交通省が主導する、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化プロジェクト「PLATEAU(プラトー)」では、今年度、各地のエンジニアコミュニティとの交流に力を入れてきた。2022年度ハッカソンシリーズの最後を飾ったのは、11月12日・13日に開催された「PLATEAU Hack Challenge 2022 in enspace(仙台)」。会場となった宮城県・仙台市のシェアオフィス・コワーキングスペース「enspace」には、県内外からエンジニア、デザイナー、マーケターらが集まり、3D都市モデルを活用した作品開発に挑んだ。

PLATEAUが使いやすくなる「PLATEAU SDK」2023年3月公開予定!

 過去のハッカソンでのメンターや審査員のコメントで幾度となく言及されていたのが「PLATEAUデータを扱う際のハードル」だ。そこで本プロジェクトでは、PLATEAUの使い方をより広く知ってもらうため、インターネット上でのコンテンツ展開にも力を入れている。公式サイトのリニューアルに伴い、開発チュートリアルのコンテンツを拡充し、また2022年度に実施したハンズオンイベントのアーカイブ動画も公式YouTubeにて公開中だ。

PLATEAU公式サイト-「Learning」 https://www.mlit.go.jp/plateau/learning/

 さらに、ゲームエンジンでPLATEAUの扱いをアシストしてくれるツールとして「PLATEAU SDK」の開発が進められている。前回の呉開催ハッカソンに続き、今回も関連技術として参加者に公開されることとなった。また会場にSDKを開発するシナスタジア社から崎山和正氏を招き、参加者をサポートした。

 簡単にSDKについて紹介しておこう。PLATEAU SDKは、Unity、Unreal Engine用が用意されており、3D都市モデルのインポート、メッシュ統合、属性情報の取得といった機能を提供する。

都市モデルインポート機能

 まず、G空間情報センターからダウンロードしたCityGMLを入力して読み込む。地図上でインポートしたい範囲を指定すると、シームレスにゲームエンジンのシーン上に3D都市モデルが読み込まれるようになる。

属性情報取得機能

 ゲームエンジンのシーンに読み込んだポリゴンメッシュから、CityGMLに含まれるほぼすべての属性情報へのアクセスが可能となっている(ハッカソン開催時点ではUnreal Engine版は未対応)。

 2023年3月公開に向け、使い勝手の面での作り込みやドキュメント周りの整備などを進めており、OSSとして公開する予定だ。

 崎山氏は、「実際に使っていただいた方からさまざまなフィードバックがありました。例えば、『ゲームで使うために最適化したうえで、属性情報がわかるようにしたい』というニーズがあると聞き、豊富な属性情報にアクセスしながらゲームエンジンで使えるように、今後、別の仕組みを入れることで対応できないか検討したいと考えています」と語っている。

 PLATEAU SDKなどツール群が整備されていくことで、アイデアと実装のバランスが取れたPLATEAUの活用方法が増えていくことが期待できる。これまでのハッカソンの作品でも、アイデアに実装が追いついていないというケースが少なからずあった。SDKの公開が技術的なハードルを下げることになれば、それらも解消されていくだろう。

 今回のハッカソンでは、7チーム中、4チームがこのSDKを使って実装を進めていた。アイデアは、防災のような社会課題の解決を目指したものからエンターテイメントまで幅広い。2日間でどのように仕上がったのか、以下詳細をお届けしたい。

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