フィリップスは8月22日、アクセンチュアと協同でALS(筋萎縮性側索硬化症)患者など身体が動かせない人たち向けの脳波で操作する家電コンセプト実証ソフトウェアを開発したと発表した。
これはウェアラブルディスプレイと脳波スキャン機能を持つ Emotiv製「Emotiv Insight Brainware」とタブレット端末を使用。新たにプログラムを開発し、ユーザーは脳からの指令で 「フィリップス緊急通報サービス」、「フィリップス・スマートテレビ」(TP Vision製)、「スマートLED照明 Philips hue」などのフィリップス製品を制御する。
Emotiv Insightは視線入力センサーや音声入力も備えており、脳波だけでなく視線や音声で各種の操作が行える。あくまでコンセプトの実証のためのソフトウェア開発なので現在のところ市販の予定はないものの、さまざまな技術が相互性に利用できるプラットフォームの確立を視野に入れた開発を行ったようだ。両社では、ALSのような進行性の病気により筋肉の制御と目を動かす力を失った場合でも脳からの指令を通じてタブレットなどを操作でき、自立支援により患者の生活の質を高めることを目指すとしている。