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NonStopサーバー2機種追加、基幹データのリアルタイム活用も推進

HP、「Integrity NonStopソリューション」を強化

2014年05月14日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は5月13日、無停止型垂直統合システム「HP Integrity NonStopサーバー」のエントリーモデル2機種を発表した。同時に、複合イベント処理(CEP)ソフトウェアなどもアップデートしており、基幹システムデータをリアルタイムに収集、分析するNonStopソリューションとして強化を図っている。

今回の発表概要

 まず、NonStopサーバーのラインアップに追加されたのは、エントリーモデルにあたる「HP Integrity NonStop NS2300サーバー」および「同 NS2400サーバー」。いずれも最大4つの「インテル Itanium 9500シリーズ」プロセッサーを搭載し、メモリ容量は従来モデル比1.5倍となる最大192GBに拡張している。NS2300はシングルコア動作、NS2400はデュアルコア動作がベースという違いがあり、希望小売価格(税抜)はNS2300が1110万円から、NS2400が1937万円から。

 NS2300/2400は、いずれも上位モデルの無停止アーキテクチャや専用ミドルウェアを継承している。NonStopサーバーは、「NonStop OS」および「NonStop SQL(データベースサーバー)」「NonStop Java(アプリケーションサーバー)」などの専用ミドルウェア群を搭載した垂直統合システムである。

NS2300/2400が追加されたIntegirty NonStopサーバーのラインアップ

 また、高い信頼性とミッションクリティカル性からNonStopサーバーは基幹DBサーバーとしての利用が多いが、今回、同社のCEPツール「WebAction」やリアルタイムDB連携ツール「Attunity」がNonStop SQLとの連携に対応した。これにより、基幹データを活用したリアルタイムの自動イベント処理、分析が可能になった。

CEPツール「WebAction」やDB連携ツール「Attunity」がNonStop SQLとの連携に対応し、基幹システムデータの活用を促進する

高クロックXeon搭載のNonStopサーバー構想も明らかに

 発表会に出席した日本HP HPサーバー製品統括本部 統括本部長の橘一徳氏は、今回のIntegrity NonStopサーバーソリューションの拡張は、大量データの収集、保護、分析に基づくビジネス変革という、エンタープライズ領域の“メガトレンド”に即したものであると説明した。ただし、今回のソリューションのフォーカスはいわゆる「ビッグデータ」とは異なる。

日本HP HPサーバー製品統括本部 統括本部長の橘一徳氏

 「ビッグデータの場合、主に非構造化データにフォーカスが当たる。だが、HPが今回着眼したのは基幹業務が生み出す基幹データ(構造化データ)だ。無停止サーバーにより細大漏らさず収集した基幹データを、リアルタイムで正確に分析していく。そういうプラットフォームをこのNonStopサーバー上で構築可能にし、NonStopサーバーのビジネスを広げていきたい」(橘氏)

Integrity NonStopサーバーのターゲット分野

 なお橘氏は、Integrity NonStopサーバーの将来予定として、Itaniumではなく高クロックのXeonプロセッサーを搭載した新しい製品も投入予定であることを明らかにした。こちらはデータ分析、高速処理に特化したラインアップになるという。「早ければ1年以内に紹介できると思う」(橘氏)。

Xeonプロセッサーを搭載し、NonStop OSで稼働する新しいNonStopサーバーラインアップも投入予定

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