米インテル社は25日(現地時間)『Mobile Pentium III Processor featuring Intel SpeedStep Technology』の800MHz版と850MHzを追加した。また同時に『Mobile Intel Celeron Processor』の700MHz版も発表、量産出荷を開始した。価格はMobile Pentium III-800MHzが508ドル(約5万4600円)、同-850MHzが722ドル(約7万7600円)、Mobile Intel Celeron-700MHzが181ドル(約1万9400円)となっている。
Mobile Pentium III
Mobile Pentium III Processor featuring Intel SpeedStep Technology-800MHzおよび850MHzは、6月20日に発表された同-750MHzの上位プロセッサー。いずれも0.18μmプロセスで製造され、256KBのオンダイ2次キャッシュを備える。 FSB(Front Side Bus)クロックは100MHz。BGA(Ball Grid Array)2、Micro-PGA(Pin Grid Array)2、MMC(Mobile Module Cartridge)2の各パッケージで提供される。
『Mobile Pentium III Processor featuring Intel SpeedStep Technology』 |
SpeedStepの持つMaximum Performance Modeでの動作電圧は、750MHz版から0.05V上がって、1.65Vとなった。Battery Optimized Modeでの動作電圧は、750MHz版と同じ1.35V。各モードでの動作クロックは以下の通り。
製品 | 850MHz版 | 800MHz版 |
Maximum Performance Modeでの動作周波数 | 850MHz | 800MHz |
Battery Optimized Modeでの動作周波数 | 700MHz | 650MHz |
Average Power(※1) | 2W以下 | 2W以下 |
Mobile Intel Celeron
Mobile Intel Celeron-700MHzは、これも6月25日に発表された同-600/650MHzの上位製品。BGA(Ball Grid Array)2、Micro-PGA(Pin Grid Array)2、MMC(Mobile Module Cartridge)2の各パッケージで提供される。0.18μmプロセスで製造され、FSB(Front Side Bus)は100MHz、128KBのオンダイ2次キャッシュを搭載している。SpeedStepやPSN(Processor Serial Number)をサポートしない点などは従来と同様。コア電圧も1.60Vで変わっていない。なお、Mobile Celeron-700MHzのAvarage Powerは3W以下となっている。
デスクトップ向けのPentium IIIでは、1.13GHzが製造トラブルで回収されるなど、0.18μmプロセスでの性能限界が近いのではという意見もあるが、発熱量の問題などデスクトップ向けよりも厳しい条件を持つモバイル用プロセッサーも850MHzまで来た。今年1月のSpeedStepテクノロジー搭載Mobile Pentium III-650MHzの登場以来、おおざっぱに言って、動作周波数はおよそ2ヵ月で50MHzずつ伸びてきた。この調子でいくと12月には900MHz版が登場という計算だが、はたしてどうだろうか。