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石川温のPCスマホニュース解説 第192回

KDDI「povo」世界進出へ “黒子に徹する”新ビジネスとは

2024年03月06日 07時00分更新

文● 石川温

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「コミケでpovo」から次の世界へ

 最近のpovoでいえば、夏や年末に開催されるコミケで、一部のキャリアの通信がつながりにくいときスポット的にpovoを契約して急場を凌いだ人が多かった。

 ただ、一般のユーザーが、コミケの1日だけのために新たにキャリアが提供する通信サービスを契約するというのはハードルがかなり高い。しかし、オープン戦略によって、イベントのチケットをオンラインで販売する際、通信サービスをセットするということも不可能ではなくなるのだ。

 秋山社長は「コミケのときもオンラインで頑張ろうとしたが、povoを強く訴求しすぎるとユーザーは離れてしまう。何かの時のための通信というかたちであれば、もっと推しやすくなる。本人確認の問題があるが、そのカスタマージャーニーを改善すればpovoが目指している世界に近づける」と語る。

 確かに、様々なコンテンツやサービスをオンラインで楽しもうとした際、通信サービスがセットされているのは便利だが、利用する際、本人確認のために、首を左右に振り、運転免許証やマイナンバーカードを撮影するのは結構、面倒だろう。

 秋山社長は「解決策はいくつかある。レギュレーションもしっかり守りつつ、テクノロジーで乗り越えていきたい。いまのままではユーザー体験が悪くなってしまうので改善していきたい」

 音声通話サービスを提供するとなると本人確認は厳格となるが、データ通信だけであれば若干ハードルは低くなるので、対応しやすいようだ。

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