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本田技術研究所、人と分かり合える独自のAI、協調人工知能「Honda CI」を活用したCIマイクロモビリティ技術を公開

2022年11月02日 18時40分更新

文● ASCII

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技術実証実験で使用する「CiKoMa 4人乗りモデル(右)」、「WaPOCHI(左)」

 Hondaの研究開発子会社である本田技術研究所は、振る舞いや言葉を通じてコミュニケーションを図り、ユーザーや周囲の人と協調しながらユーザーを支える、人とわかり合える独自の協調人工知能「Honda CI(Cooperative Intelligence)」を活用した「Honda CIマイクロモビリティ」と、そこに搭載される2つのコア技術を公開。これらのCIマイクロモビリティを用いた技術実証実験を、茨城県常総市内の「水海道あすなろの里(11月より)」および「アグリサイエンスバレー(2023年春より)」で順次開始する。

 公開されたコア技術は、高精度地図に頼らずカメラベースで周辺環境を認識し、目的地まで安全を維持しながらの自動走行を可能とする「地図レス協調運転技術」と「意図理解・コミュニケーション技術」があり、地図レス協調運転技術には次の技術などが含まれる。

 「リアルタイム道路構造理解機能(車道)」:カメラからの画像情報だけで交差点やカーブなどの環境、歩行者や車両などの他者を認識し、リアルタイムで走行可能領域を素早く理解・決定する。

 「空間認識・走行マップ高速変換機能(公開空地)」:車道のように区画線や縁石などがないオープンスペースにおいて、障害物の距離や物体構造を瞬時に立体化し、人間の目と同じように走行可能な領域を素早く認識しマップとして生成する。

 「人・環境協調 行動計画機能」:さまざまな走行環境を考慮したリアルタイムのルート最適化アルゴリズムを用い、目的地まで熟練ドライバーのように安心・スムーズに移動できるルートを決める。

 意図理解・コミュニケーション技術は、人間のように言葉や身振りを理解し、モビリティが自ら考え、人間同士のような自然なやり取りで提案できる技術で次の技術などが含まれる。

 「意図のキャッチボール機能」:ユーザーとモビリティが互いに見えているものを言葉で伝え合い、人間同士のように自然なやり取りで、移動する位置を理解し合う。

 「対話によるユーザー特定機能」:複数のユーザー候補から特徴的な違いを判断し、人間のように対話でユーザーを特定できる。

 「ユーザーとの交渉・提案機能」:人間の経験を 「事前知識」 として登録することで、ルール・マナー・危険度などのネガティブ要素を避けるように交渉、提案するなど、人間のように周囲の状態を考慮して提案できる。

Honda CI マイクロモビリティ開発コンセプト

 これらを活用した「搭乗型マイクロモビリティ:CiKoMa(サイコマ)」と「マイクロモビリティロボット:WaPOCHI(ワポチ)」を常総市内の複数エリアでの技術実証実験で使用し、リアル環境下での技術検証を行なう。

 今後は、常総市内の技術実証実験エリアを順次拡大しながら、2030年ごろの実用化を見据えCIマイクロモビリティの技術をさらに進化させることで、「移動と暮らしの進化」と「交通事故ゼロ」を両立する「Honda CIマイクロモビリティ」の実現を目指す。

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