発売当日にiPhone 14 Proを無事ゲットできた荻窪圭です。ここ数年は、初日にオンラインでSIMフリーのiPhoneを予約し、発売当日に届けてもらって、その場でSIMを差し替えてデータ移行(慣れちゃうとこれがいちばん簡単)。完了したら猫の撮影に行くというパターンになっているのだ。
で、毎年恒例の「早速、新型iPhoneで猫を撮れ」の回である。行き先は、いつもの「保護猫シェルター QUEUE」。
まあ新型といっても毎年の事なので、劇的に何かが変わるわけじゃないし、見た目も同じようなものだけど、使ってみるといくつか進化点があるのだ。
わかりやすいのは、2倍ズーム。iPhone 13 Proは「0.5x」「1x」「3x」の3パターンだったが、iPhone 14 Proは「2x」が追加されたのだ。カメラは3つのままだけど、メインカメラ(広角カメラ)が4800万画素になったことで、その中央部1200万画素分だけを使う「2x」(ズーム倍率が2倍になると面積は1/4になる)が追加されたのである。「1x」の次が「3x」ってのはちょいと離れすぎていたからね。
猫を撮るときは、この「2x」がなかなか都合がいい。「1x」(35ミリ判換算で24ミリ相当)だと猫が小さく写るか、遠近が極端に出ちゃう。「2x」だと程良い距離感で撮れる……ことがけっこうある。
ぐわんと寄って顔を撮りたいときは「2x」がいい。「2x」にすると、いい感じに顔のアップを撮れるのだ。
逆に、広角ならではの遠近感を生かした写真を撮りたいときは「1x」である。この写真のミソは背景のレンジフードからはみ出た足。レンジフードの上で寝転がってる猫がいたんだけど、そこからはみ出た足がかわいかったので、一緒に入れたかったのである。「1x」のカメラで、しゃがんで下から見上げる感じでねらってみた。
で、この「2x」は、「ポートレートモード」のときに効いてくるのだ。ポートレートモードでも「2x」が使えるのである。そうすると、いい感じの距離感で、背景がボケたポートレートを撮れるのだ。
しかも、iOS16からポートレート時に背景だけじゃなくて「前景」もぼかしてくれるようになった。冒頭写真がまさにそれ。3匹が何かに向かって歩いてて(何だったかは忘れた)、真ん中の猫にだけフォーカスを合わせて、手前も後ろもボケてるってのがよくわかると思う。撮影の幅がぐんと広がったって感じ。もちろん、「1x」や「3x」でもポートレートモードは使える。
身近な猫を撮るときは、ふだんは「1x」か「2x」で、ちょっと遠いときは「3x」、超広く撮りたいときは「0.5x」って使い分けるのがおすすめ。
iPhone 14 Proのカメラっていろいろと進化してるのだけど、今回は「2xカメラ」と「ポートレートモード」にフォーカスしてみた。超広角カメラとか、「3x」の望遠カメラとか、進化したフロントカメラとかについては、またいずれ。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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