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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第199回

格安SIMの中でも独自性が強いmineo 最大1.5Mbps使い放題は実用的かを実際に試す

2022年03月06日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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mineoの最大1.5Mbpsは実際のところ、かなり使える

 そもそもの前提として、スマートフォンで最大1~1.5Mbpsという速度は動画再生も含めて、意外に使える。高画質モードにはなりにくいものの、スマートフォンの画面では差がわかりにくいこともある。音質も落ちるが慣れてしまえばなんとかなるレベル。地上デジタル放送のフルセグとワンセグほどの落差はない。

 特にYouTubeなどのサービスでは、通信速度に応じた画質の自動調節が上手なこともあり、じっくり見た場合の画質や音質という部分以外で快適性はあまり変わらない。しかし、ここに来て利用者が伸びていると思われるテレビ番組視聴の「TVer」では、YouTubeほど最適化がされておらず、低速時での再生開始に時間がかかる印象だ。

 また、TVerはiPhoneとAndroidではアプリの仕組みが異なるのか、CM再生で動画が止まることがiPhoneの方が多く感じる。AndroidではCM動画も最適化が行なわれるのに対して、iPhoneではCM動画も高画質のまま再生されるためか再生開始まで時間がかかる。

 配信サービスによっては、再生中は快適に視聴できても、再生開始までの待ち時間で快適性を大きく損なうことがある。そのロスタイムで休み時間で見終わることができず、肝心なラストシーンを残して午後の仕事が始まるとイライラは大きくなってしまう。

「マイそく」はかなり特殊なプランで使う人をやや選ぶか
「通常プラン+パケット放題 Plus」はオススメ

 さて、mineoの「マイそく」を選ぶかどうかだが、サービス開始前の印象としては、どちらかと言うと、使い方がマッチした人向けのやや特殊なプランと考えたほうがよさそうだ。

 常時低速でしか通信ができないことは意外に不便で、特に平日昼休みの32kbps制限はキツイ。最大3Mbpsの「プレミアム」でも昼休みの制限は同様。プレミアムが月2200円となると、月1958円で10GB+「パケット放題 Plus」(または月2178円で20GB+「パケット放題 Plus」)を選択したほうが有利なこともある。後者ならある程度余裕をもって高速通信を使い、容量が足りなくなったら低速に切り替えて温存するという使い方も可能だ。

mineoのアプリ画面で速度切り替えはすぐできる

 それにプランは変更できる。既存プランの人がマイそくに変更もできれば、マイそくでは使い勝手が悪いなら通常プランに戻すことも、月単位では可能だ。なお、通信量の有効活用という意味では、「マイぴた」に無期限での繰り越しのオプション(月110円)も開始される。通信量をある程度ためておけば使用データ量の増減があっても対応できる。

独自サービスを便利と感じて活用できるユーザーには
mineoはオススメ

 今回開始される「マイそく」は、かなり特殊なプランと言える。常時最大1.5Mbpsの制限+昼休みに大きく制限となると、通常プランに「パケット放題 Plus」を追加する方が多数派のユーザーには使い勝手が良さそうだ。特に外で動画・音楽配信を使う機会が多い人で、コストを抑えたいならいい選択肢となる。「マイそく」か通常プランかを決めかねているなら、加入後でも変更できる。

 また、「マイそく」の開始前で実際には試していないが、モバイルルーターと組み合わせて、IoT機器をネットにつなぐことを目的とした家の固定回線代わりにすることも可能だろう。

 mineoはユーザー間で通信量を送り合う制度や貯め合うシステムなど、独特のサービスが豊富。ネットワークもドコモ/au/ソフトバンクの3つから選べるなど自由度も高い。月3GB程度で収まってしまう使い方ならmineoは他社より若干割高となるが、独自サービスがうまくハマりそうな人は、検討してみるといいだろう。

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