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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第184回

格安SIMなのにアプリ無しで通話定額&低料金、そして高音質通話が可能なHISモバイルを試した

2021年08月08日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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速度計測すると、ごく普通のMVNOの格安SIM

 筆者が実際にHISモバイルに加入してみたところ、ウェブサイトでの申し込みから数日でSIMが届いた。通常発信でも高音質通話ができることなどを確認。そして、やはり重要なデータ通信の質について確認するため、いつもの速度計測を実施した。

 計測に使ったのはシャオミ「Redmi 9T」で、現在、最もオトクに購入できて、利用が苦にならないスペックの機種。HISモバイルとNTTドコモ契約の回線はこれで測定し、IIJmioとBIGLOBEはモトローラ「moto g10」を使った。

 まず、平日の午前中だが、なんの問題もなく高速に通信ができている。

平日10:00頃(Mbps) 下り 上り
HISモバイル 52.70 14.60
ドコモ通常プラン 52.70 39.90
IIJmio(ドコモ) 43.90 21.90
BIGLOBE(au) 56.30 10/90

 続いて、MVNOの格安SIMの最大の問題である平日昼休みの速度低下。これだけは逃れられないようで、IIJmioと同様にぐっと速度低下してしまう。ちなみにBIGLOBEもMVNOの格安SIMだが、試したau回線SIMでは昼休みの速度低下が緩やかだ。

平日12:45頃(Mbps) 下り 上り
HISモバイル 2.00 11.00
ドコモ通常プラン 40.90 33.70
IIJmio(ドコモ) 3.26 11.900
BIGLOBE(au) 27.20 10.75

 そして、夕方と夜間はいずれも速度がきちんと出ている。夜間の速度は他の格安SIMと同様。40~50Mbps程度と頭打ちだが、すでにこの時間帯の速度低下は気にしなくてもいいのかもしれない。

平日18:00頃(Mbps) 下り 上り
HISモバイル 54.50 28.30
ドコモ通常プラン 49.50 26.60
IIJmio(ドコモ) 56.90 23.70
BIGLOBE(au) 45.00 10.80
平日22:00頃(Mbps) 下り 上り
HISモバイル 53.80 39.00
ドコモ通常プラン 41.60 21.94
IIJmio(ドコモ) 45.40 19.80
BIGLOBE(au) 23.80 20.10

 ちなみに、HISモバイルの特徴としては、データ通信量のくりこしには非対応なことと、利用開始日の日付が料金やプラン変更の区切りとなること。たとえば8月15日に利用開始した場合は、プランや容量変更などの区切りが15日になる。また格安SIMの多くは通信量のくりこしに対応しているので、この点は注意が必要だ。

1GBなら月590円、通話もオトクと他の格安SIMにはない魅力あり

 HISモバイルについてまとめると、通信量が1GBなら音声通話が使えて月額590円。オプションを追加しなくても、専用アプリを使わずにクリアな高音質通話もできて通話料は30秒あたり11円。必要なら1回5分までの定額オプションも追加できるという、低コストで回線を維持したい人にはオトクなSIMと言える。

 ただし、残念な点もある。現時点で加入に際してキャンペーンなどがないこと。初期費用の3300円を安くするキャンペーンも現時点ではなく、ECサイトなどでの加入パックの特価販売も確認できていない。加入時のキャンペーンやスマートフォンの割引販売などを含めて判断するならば、他の格安SIMのほうがトータルで安くなる可能性もある。

 もともと低料金なことに加え、高音質で通話できる点など他にない特色のあるHISモバイル。トータルコストを考えて、検討してみてほしい。

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