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秋のヘッドフォン祭2020 ONLINE

オンライン開催された「秋のヘッドフォン祭」、気になる新製品は?(前編)

2020年11月08日 19時40分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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3.コペックジャパン

 コペックジャパンからは、二種類の新製品が紹介された。まずCayinのデジタルプレーヤー「N6ii」で使うための交換用オーディオボード「A02」が紹介された。ユニークなことにラインアウトとプリアウト専用でヘッドホン出力はない。

 もうひとつは、いまでは珍しいアナログアンプ「C9」。これは根本氏も初めて聴いたという新製品。真空管モードとトランジスタモードがあり、真空管モードでは「Nutube」を採用している。N8から改良されバランス出力でも真空管モードが利用可能となった。またクラスAとクラスABの二種類の増幅タイプの切り替えができる。このタイプでバッテリーが取り外せるのも珍しい。

 コペックジャパンの佐藤氏はラインアウト入力のC9とラインアウト出力のN6IIA02を組み合わせるのが好適と紹介。根本氏は「最近また、アナログアンプに人気がある」とコメント。このほかではCayinの新イヤホンが近日リリース予定ということだ。

4.KORG

 KORGは楽器メーカーらしく音楽関係者のための製品を紹介した。

 KORGブランドのヘッドホンはDJ向けのノイキャンヘッドホン「KORG VH-Q1」。これは難聴のDJやミュージシャンが多いため、難聴防止のためにノイキャンを応用して開発したという。自らもDJをすることがあるという小岩井さんもその趣旨に納得していた。

 またVOXブランドではギタリストの練習用に、いまのシーンに適したジャム・セッション用に「持ち運ぶサイレントスタジオ」をテーマとしたワイヤレスヘッドホン「VOX NC-Q1」を紹介した。

5.ダルマオーディオ

 ダルマオーディオは中国の新興メーカーで、新製品は「Vento Conductor T-500Pro」。独自素材を使用した自社開発のダイナミックドライバーを採用したモデルだ。11月中旬より無料で試聴機を貸し出すという。また、音の変化を楽しめるイヤーチップのセットを追加で用意したという。詳細は公式Twitterを見て欲しいそうだ。小岩井さんは前作T-800を「聞くエナジードリンク」と紹介、「T-500Proはそれを求めやすくした」とコメントした。

6.final

 社名がS’NEXTから変更されたfinalの新製品紹介。

 フラッグシップの「A8000」のサウンドをトランスペアレント、つまり輪郭がはっきりして生々しい音と紹介。そのエッセンスを取り入れた製品が、新製品の「A4000」と「A3000」だ。「f-Core DU」と名付けた新ドライバーを採用している。やはり有線イヤホンで音楽を楽しんで欲しいとfinalの森氏は語る。耳ポケットに点で優しく支える独自のボディ設計もポイントだ。MMCXから2ピンに変えたのは、この価格をキープして、さらにリケーブルを楽しんでもらうため。

 「A3000/4000はエンジニアが自信を持って開発した」と語る。

 野村氏は「A4000はfinalらしいし、やりたいことが分かる音、A3000はもっとオールラウンダーな音、そつなく様々なジャンルを聴くことができる音」とコメントした。

 どちらかを迷っている方には「A3000は、E3000の進化系。A4000は、A8000の半分」というネーミングの話も興味深いのではないだろうか。A3000/A4000とも、丸みではなく角ばった形にしているのは、点で優しく耳を支えるためだという。

 もうひとつの製品は「VR3000」でゲーミング用に開発されたイヤホンだ。やはりf-Core DUドライバーを採用して、没入感の高さで話題となったE500の進化系という。

小岩井さんが手に持っているのがVR3000。

CM:JustEar

 JustEarは、イベント配信はなかったが、ヘッドフォン祭のために製作された歌手でモデルの春奈るなさんとのコラボ製品のCFがこの間に挿入された。「XJE-MHLUNA」と命名された春奈るなモデルだ。

(後編に続く)

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