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Windows情報局ななふぉ出張所 第217回

メインブランドの値下げはなさそう:

携帯サブブランドが安くても儲かる理由

2020年11月06日 09時00分更新

文● 山口健太 編集● ASCII

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■サブブランドが安くても儲かる理由

 そもそも大手キャリアはなぜ「サブブランド」など複数のブランドを展開するのでしょうか。KDDIはその目的について「グループ外への流出を抑止するため」と説明しています。

KDDIのマルチブランド戦略。グループ外への流出を阻止している

 普通に考えれば、料金の安いサブブランドを作ることで売上には悪影響があるはずです。今回、ワイモバイルに20GBプランを追加したソフトバンクは、1契約あたりの売上(ARPU)が下がっていることを認めています。

 その一方で、ソフトバンクのモバイル通信料の売上はマルチブランド戦略によって上昇傾向にあります。一時的には減収となるものの、契約数が拡大することで増収に転じたというのです。

ソフトバンクはマルチブランドによって契約数が拡大、増収につながった

 キャリアにとって、安さを求めて他社に出ていかれるくらいなら、グループ内にとどまってもらったほうが良いということでしょう。しかも単なる薄利多売ではなく、上位プランに移行してもらう「アップセル」につなげています。

 たとえばKDDIの場合、UQモバイルからauへの移行は昨年比で3.5倍に伸びたとしています。KDDIはUQ並みの料金で12ヶ月間auを使えるキャンペーンを実施していますが、同じグループ内ならこうしたアップセルを仕掛けやすいといえます。

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