増えるものづくり女子? かわいいだけじゃないセンスある展示満載
ものづくりは男性のイメージも強いが、今年は例年になく女性の出展が心なしか多かった気がする。今年は女子美術大学や大妻女子などがかわいいだけじゃないセンスのあるIoTや造形物を展示していた。
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大妻女子大学のFujimuLabは、うちわ型デバイスで仮想の風を送ると、風鈴やのれんも揺れる「風名」を展示。13台のmicro:bitが連動して動く大作
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プロジェクターを活用したズームズ・ラボの次世代飛び出す絵本「キシマン」Ver.2。多言語対応なので、いろいろな言葉で読んでくれる
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ガチャのロゴにひかれて来てしまった滋賀県の成安造形大学。近くにある「琵琶湖」をテーマに3Dプリンタの造作やアクセサリを展示
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ものづくり女子の元祖とも言える乙女電芸部は基本工具とおもちゃのセットを詰め合わせ!ネットでも買えるぞ!
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「君の名は」でもおなじみ組みひもの生成装置。動作がゆっくりでかえって風情がある
人手不足に対応する朝食ロボ、着るパーソナルモビリティ、共稼ぎ夫婦と子どもをつなぐデバイス、視聴障害者をガイドしてくれるロボットなど、ものづくりのアイデアと社会課題に根ざした試作も数多く展示された。
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コネクテッドマシンの朝食ロボは作るのを見ているだけでも楽しい。都内のホテルですでに実証実験済み
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交通デザイン研究所は着られるパーソナルモビリティ「MOBILE WEAR」を試作。腰掛けて移動でき、速度は15km/hとのこと
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はっきんぐパパは子どもの絵をそのままLINEに流してくれる「ぶーびんポスト」を試作。中にはスキャナとマイコンが
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視覚障害者向けの単独歩行を支援する杖型ガイドナビ装置「GuiDe Cane Project」。利用者が押して進み、ロボットは操舵のみ担当する
メイカームーブメントは踊り場に 参加者も、出展者も考えるべき問題
ご存じの通り、今年は開催前にMaker Faireの運営元であるMaker Mediaの経営不振と従業員解雇が報道された。実際にMaker Faire Bay Areaは今年で最後になり、例年参加してきたオオタニ親子としてはちゃんと開催するのか気をもんでいた。
しかし、ふたを開けてみれば、不安は杞憂だった。少なくともオライリー・ジャパンがライセンスを受けた今回のMaker Faire Tokyoは今年も健在だったと言える。東京オリンピックの開催に伴う東京ビックサイトの利用制限により、会場が昨年の7割程度に縮小したが、約350組が出展。見た限りだと、企業スポンサーも新顔か増えており、確実にメイカームーブメントへの認知が拡がっていると感じられた。
とはいえ、メイカームーブメントが1つの踊り場にさしかかっているのも事実。実際、イベントの最後には「Maker Faireを持続可能にするには?」というパネルも行なわれ、主催者だけではなく、参加者もいっしょに取り組むべき問題だと認識させられた。コマーシャル面での成功とコミュニティ的な楽しさをいかに両立させ、継続性のある業界全体の取り組みにしていくにはどうしたらよいのか、帰り道に考えさせられた。参加者も、出展者も、みんなで考えていく時期が来たようだ。
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