ゲーム向け開発ツール
FidelityFX
次がFidelityFX。こちらはテクノロジーというよりもゲームベンダー向けの開発ツールであり、CAS(Contrast Adaptive Sharpening)を利用したポストプロセス用ツールである。どんな場面で効果的か? というのが下の画像だ。
具体的には、路面の表現や壁のハニカム模様、あるいは人間の表現などに効果があるとしている。すでに多くのゲームスタジオが興味を持っている、という話であった。
画像を鮮明にする
FidelityFX
次がRadeon Image Sharpeningで、画面をシャープにしつつ、性能へのインパクトがほとんどないとされる。
これはNVIDIAのDLSSへの対抗技術である。DLSSの詳細はGeForce RTX 20シリーズの解説記事で説明されているが、要するにDeep Learningベースのフィルタリングであるが、原理上Tensorコアを搭載していないと利用できず、またゲーム側がDLSSに対応する必要がある。
Radeon Image Sharpeningはゲーム側の対応の必要がなく、またNAVIでそのまま利用できるという点をアピールしたいようだ。
ということでCPUとGPUで漏れていた説明を一通りさせていただいた。AMDはほかにさまざまなベンチマークレポートも示したが、来週には実際に第3世代RyzenやRadeon RX 5700シリーズが発売されるわけで、実機を利用した性能評価をご覧になりたいだろうと思い、今回は割愛した。
発売開始と同時に掲載されるであろうベンチマークレポート(おそらく加藤勝明氏が今必死に作成されているものと思われる)をお待ちいただきたい。
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