オタクコインの目的はクリエイター支援
――手に入れたオタクコインは、どのように使うのでしょうか?
坂入氏:現状では応援メッセージを送れるだけなのですが、オタクモードとしては当社が別途発行・運用している「TOMポイント」と交換してアニメグッズを購入できます。オタクコインで直接決済をするということではなく、パートナー各社のポイントに交換してグッズを購入する形となります。ただ無制限に交換できるわけではなく、上限は設けると思います。
そのほか、パートナー各社で、何かアクションを起こすとオタクコインが入手できるキャンペーンなどを複数計画しています。たとえば、店舗に掲載されてるQRコードを読み込むとオタクコインがもらえるというようなイメージです。
――アプリでできるメッセージ送信というのは、クリエイター支援の一環でしょうか?
坂入氏:はい。オタクコインは「クリエイターを応援できる通貨なんです」ということを強く打ち出したいと思っています。オタクコインを使ったクリエイター支援というのはいろいろな形があります。たとえば投げ銭ができたり、人気投票をしたりと、さまざまなことが考えられます。そこで、公式に行なう施策のモデルケースとして、まずアニメを作っているスタジオを応援していくことが決まりました。
ただし、アニメスタジオを応援するといっても、そもそもその会社がどのような作品を作っているかが知られていないケースも多いし、どんな人がどういう環境で、どういう想いで作品を作っているのかを知らなければ、応援する気持ちも生まれないと思います。そこで、応援メッセージ企画というプログラムを立ち上げました。
――知ってもらうことから始めるわけですね。
坂入氏:オタクコインのパートナーには、国内外のアニメ系ニュースメディアがあるので、そうしたメディアと連携して取材企画を行ない、アニメスタジオを紹介してファンに知ってもらって応援してもらう形です。取材はすべてのパートナーではなく、ニュースメディアをもつ数社持ち回りで行うのですが、その記事を世界中の言語に翻訳して各国10以上のメディアで掲載します。その記事をファンが読んで応援メッセージを送ります。1社目として「神風動画」を取り上げましたが、世界中から多くのメッセージをもらいました。ほかにも応援できるスタジオが用意されています。