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上半期は前年比15%成長、パートナーとのパイプラインをさらに強化へ

「働き方改革」で伸びるシトリックス、2018年下半期の戦略説明

2018年09月07日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 シトリックス・システムズ・ジャパンは2018年9月6日、2018年上半期の事業実績および下半期の事業戦略に関する記者説明会を開催した。国内企業における「働き方改革」推進などを背景に、上半期は前年同期比15%の成長となった。

シトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長の青葉雅和氏

「働き方改革」の波に乗り、グローバルよりも高い成長率を実現

 シトリックスでは、VDI/ワークスペース製品群の「Citrix Workspace」、ネットワーク製品の「NetScaler」、エンタープライズデータ共有製品の「ShareFile」の3つを大きなプロダクトの柱としている。

 2018年これまでのグローバル決算結果は、第1四半期売上が前年同期比5%増の6億9700万ドル、第2四半期売上が同7%増の7億4200万ドルだった。日本法人単体での売上額は公表していないが、製品全体の売上(プロダクトブッキング)は前年同期比15%増だった。特に、分野別売上ではネットワーク製品が52%増、プロフェッショナルサービスが129%増と高い伸びを示している。

シトリックスのグローバル/日本における決算ハイライト

 グローバル全体よりも高い成長率を達成した要因について、シトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長の青葉雅和氏は「日本の『働き方改革』の波が、シトリックスのソリューションに合っていると言えるのではないか」と語った。

 また特にネットワーク分野が大きく成長している理由については、従来はデータセンターやクラウド事業者を中心に販売してきたNetScaler製品のマーケットが、一般企業にまで広がってきたことを挙げた。ネットワークトラフィックをデバイス/アプリケーションレベルで一元的にモニタリングできる「NetScaler Management & Analytics System(NetScaler MAS)」が、テレワーク/リモートワーク従業員の労働状況確認や「働きすぎ」抑止に採用されるケースも多いという。

 ちなみにシトリックス日本法人の顧客調査によると、「働き方改革」推進に向けて導入済み/導入検討しているソリューションのトップは「Web会議などのコラボレーションツール」、以下「仮想デスクトップ/アプリケーション仮想化」「モバイルデバイス管理ツール」と続く。

 また、シトリックス製品の導入事例を分析するとその目的は大きく3つに分かれ、業界ごとの特色も見られると青葉氏は説明した。金融(銀行、保険、証券)や社会インフラ(ガス、電気、鉄道)の業界ではリモートワークなどの「現場業務の効率化と顧客満足」、製造ではWeb会議などの「コラボレーション加速」を目的に掲げる顧客が多い。一方で、テレワーク/リモートワーク/在宅勤務を実現する「柔軟な働き方」の推進については、すべての業種で見られる動きだという。

企業によって「働き方改革」の目的も異なる。青葉氏は、シトリックスではそれぞれに応じたツールも提供していることも説明した

 なお、テレワーク/リモートワークの推進において高い効果を上げているケースの特徴もあるという。高い効果の出やすい従業員の“キーワード”として、出産や育児などでより柔軟な働き方を必要としている「女性」、新しい働き方やツールに対する親和性の高い「20~30代」、対面での接客機会が少ない「バックオフィス」を挙げた。さらに「週のうち8時間」、つまり週1日をリモートワークにするのが最も効果が出ていると、青葉氏は説明した。

 「2020年までに『働き方改革』を実行するというのは、日本にとって最後のチャンスだと考えている。同じような話は昔から何度もあったが、結局うまくいかなかった。政府、経団連、さらに企業の経営者も『働き方改革をやれ』と言っているので、今度こそ変わるのではと期待しているが、そうでなければもう日本は変わらないとも思っている。2020年がキーだ」(青葉氏)

パートナーとのパイプラインをさらに強化、市場カバレッジを拡大

 パートナーとの営業戦略については「マーケットカバレッジの拡大」「パートナーとのパイプライン強化」「パートナーにおけるスキル向上の支援」の3点を挙げた。このうち、パイプライン強化を通じた新たなマーケット創造としてマイクロソフトとのアライアンスに基づく取り組み、大手SIパートナーとのソリューション開発を紹介した。

シトリックス日本法人における2018年のパートナー営業戦略

 マイクロソフトとのアライアンスでは、すでにMicrosoft Azureのマーケットプレイスにおいて各種シトリックス製品が販売されている。この“Citrix on Azure”環境のPOCや構築のスキルを持つパートナーを継続的なトレーニングで育成し、またマイクロソフトとの共同セミナーなども開催して、「働き方改革」や「Windows 10マイグレーション」といった目的を持つ顧客企業への販売につなげていく。

 加えて「Citrix SD-WAN」についても「Microsoft Azure Virtual WAN」の認定をすでに受けており、マイクロソフトと共に利用促進を図っていく。クラウドアプリケーション利用が増える中で、ブランチオフィスからクラウドへのトラフィック増加が課題となっており、SD-WANでブランチ~クラウド間を直接接続するソリューションが求められていると、青葉氏は説明した。

 また国内大手SIパートナーにおいては、パートナーのクラウド基盤上でシトリックス製品を稼働させ、DaaS(Desktop-as-a-Service)のかたちでサービスとして顧客提供している。ここでXenApp/XenDesktopだけでなく、ShareFileなどの他製品も組み込んで提供/提案してもらうことも重要だと考えているという。実際、富士通ではすでに仮想デスクトップサービス「VCC」において、オプションサービスとして富士通データセンターを使ったShareFileを提供していると、青葉氏は説明した。

 「(昨年国内発表した)『Citrix Cloud』については、グローバルでは40%ほどの伸びとなっているが、まだ国内に管理プレーンがないなどの事情もあって、日本市場ではそこまでは伸びていない。ただし、日本の場合はSIパートナーが独自インフラで展開している(上述したような)サービスがあり、現在人手で行っているオペレーションにCitrix Cloudを適用して省力化しようという動きになってきている。そうなると状況も変わってくると考えている」(青葉氏)

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