このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第96回

超珍しいドイツ軍車両も登場した戦車トークショーがすごかったです

2017年10月08日 17時00分更新

文● にゃかむら(@TK6506)、編集●アスキー

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

防衛技術博物館を創りたい

 あれこれ見ているうちにいよいよトークショーが始まりました。

右から宮永さん、杉山さん、小林さん、吉祥寺さん。座っているクッションは軍用車の実物だそうです

 トーク内容はとにかく戦車の濃い話! でも詳しい内容はヒミツです。その場に来られた来場者とネットの生中継を見ていた方々だけのモノにしておきたいのです。すみません。

 ただ、ひとつだけお伝えしたいことがあります。それは「もし家に古い写真があったらぜひ見せて欲しい」という小林さんのお願い。“古い戦車の写真”ではなく“古い写真”とのことだったので不思議に思ったのですが、話を聞いて納得しました。

 社長の小部屋は「防衛技術博物館を創る会」というNPO法人の連絡事務所も兼ねていて、小林さんは代表理事を務めています。会の目的は、国産の戦車や装甲車、火砲などの防衛装備を機械技術遺産として後世に残すための博物館の設立。イギリスのボービントン戦車博物館やアメリカのアバディーン戦車博物館をはじめ、フランスやドイツ、ロシア、フィンランド、イスラエルなど、世界各国に存在する博物館のような施設を目指して日々奔走されています。

 博物館が実現した場合、車両のレストア作業が発生します。ところが、レストアでは車両の形や色、細部がわかるような資料が必要になりますが、知られている資料写真は数が限られていて、なかなか厳しい状況とのこと。そこでさっきの話になります。たとえば街中で撮られた何気ないスナップ写真でも、背景に軍用車が写り込んでいることがあり、それが貴重な資料になるのだそうです。もし家にそういう古い写真があったら、捨てずに見せて欲しい! と切に願っていました。

 古い写真は、ほかにもさまざまな情報がつまっています。道路や鉄道、建物、食べ物、飲み物、店先の様子、看板、服装や髪型などなど、当時を知る最高の資料になると思われますので、写真をお持ちの方は、ぜひ各方面の専門家に見せてあげてください。きっと超喜ばれると思います(´ー`)

「社長の小部屋」はNPO法人「防衛技術博物館を創る会」の連絡事務所にもなっています

ステージの台がまさかの!?

 ところで登壇者が座っている場所ですが、これがたんなるステージではありませんでした。タイヤが付いていて、あれ? とは思ったんですが、なんとこれも軍用車両だったのです!

ステージはなんと小型の軍用車両!

 米軍にも「M274ミュール」という似たような車があり、土地とお金があったら欲しいと思っていたぐらいなので、この子にも思わず食いついてしまいました。

 車両の名称は「クラカ」で、1974年から1990年代後半までドイツ軍で使われていたとのこと。ミュールは実車を見たことがありますが、これは初めて。日本にはこれ1台しかないんじゃないかなぁ。司会進行の吉祥寺怪人さんの私物で、ナンバーを取っていて公道を走れるとのことでした。こんな形をしていてもナンバー取れるんですね。

見たこともない丸っこいタイヤ。入手が大変だそうです

 クラカは空挺部隊が使うために開発されたため、パラシュートを付けて落っことすのを前提に作られているそうです。サイズは全長約2780mm×全幅1510mm×全高1190mm。真ん中から折り畳みが可能で、畳むと全長が1850mmとかなりコンパクトになります。ミュールは2413mm×1220mmとひと回り小さいんですが、畳んだ状態だとそれより小さくなるってことですね。

吉祥寺さんの運転により自走で撤収

颯爽と走るクラカ! もちろんちゃんとナンバーが付いています

 トークショーの終了後、クラカは自走で撤収です。こんな車が走ってたらびっくりしますよね。こんな姿を見てしまったら、またミュール欲しい熱が再燃してしまいます。

 なお、防衛技術博物館を創る会では、一緒に博物館の創設を目指す賛助会員を募集しています。個人の年会費は3000円。ワタシも会員なのですが、ご興味がある方はウェブサイトを見てみてください。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ