今回は日本で一番多いといわれるくらいよく見かけるキジトラの猫が主役。
キジトラは日本を代表する野鳥である「キジ」に色が似てるから。といっても「雌の方」。雄のキジは目の周りが赤く、羽根や銅も深い緑を基調とした派手な色だが、雌は茶褐色でちょっと地味。
で、雌のキジと似た色をしたトラ模様ってことでキジトラだ。
しかも、ソニーからミラーレス一眼のフラッグシップにして最高峰の「α9」をお借りしたので、α9で撮ったキジトラである。
まあ、たまたまα9を持って猫を撮りに行ったら、若くて人なつこいキジトラがいたから、よし今回はキジトラを主役にしちゃえってことなんだけれども。
冒頭のキジトラもα9での撮影。α9に「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」というレンズをつけて撮影した。
STFは「スムーズ・トランス・フォーカス」の略で、特殊なレンズを用い、前後が柔らかくきれいにボケるのが特徴だ。冒頭写真も手前がほわーっときれいにボケてて幻想的な写真になってくれた。
α9って超高速AFと超高速連写で、ファインダーも見やすくて、ミラーレス一眼をさらに次の世代へ進化させようという、未来を見せてくれるスゴいカメラなのだ。
その分、お値段もおいそれとは買えないレベル(ボディーのみで実売47万円前後)なのだが、とにかくAFが速くてレスポンスがいいので猫を撮ると気持ちいいのである。
さて、不思議な冒頭写真であるが、実はこれ、種明かしをするとこんなである。
パイロンに入っているキジトラ猫を別のパイロンごしに撮ったのだ。赤いのは赤いパイロンごしの光で撮ってるから。
猫が勝手にパイロンに入ったわけじゃなくて、いつもここで猫と戯れているらしい小学生の子が猫を倒れたパイロンの中に誘って遊んでたのだ。
飼い猫ならともかく、外猫が小学生におとなしく遊ばれてるってのが珍しい。
一般に、外の猫は子供を嫌うのである。多分、猫を見つけると走ってくるし、逃げると追いかけてくるからかと思う。
まあ、自分より何倍も図体がでかい生物が大声を出して駆けてきたら、普通は逃げるわな。
でもこの猫は逃げないどころか抱っこされちゃうのである。
小学生に抱っこされて自転車のカゴに入れられても、逃げたりせずそのまま気持ちよさそうにカゴに丸くおさまっちゃう始末。
見てるこっちがヒヤヒヤするんだけど、その子は慣れた手つきで猫をいじって遊んでるし、猫はもうしょうがないなって感じで抱っこされて、持ち運ばれてもカゴに入れられてもおとなしくしてる。
なんとも不思議な光景だ。
ほんとに小さな子猫だったころから毎日のように遊んでたんじゃないかと思う。信頼関係ができてるというか。他の子供だと逃げちゃうんじゃなかろうか。
この連載の記事
-
第868回
デジカメ
14年前のコンパクトデジカメ、10倍ズームのキヤノン「IXY 50S」を引っ張り出してキジトラ三昧 -
第867回
デジカメ
予約しないと買えない本格派コンデジ、リコー「GR III HDF」と「GR IIIx HDF」で気軽に猫スナップ -
第866回
デジカメ
5倍や10倍望遠で撮れ、Sペンがリモートシャッターにもなる「Galaxy S24 Ultra」は猫撮影で重宝する -
第865回
デジカメ
4つのカメラを搭載したサムスン電子「Galaxy S24 Ultra」は猫の顔アップもピシッと撮れる -
第864回
デジカメ
”猫撮影の基本”第3弾! 背景やボケ具合をコントロールするとよりイメージどおりの写真が撮れる -
第863回
デジカメ
”猫撮影の基本”第2弾! 広角と望遠の特性を知って使い分けると写真のバリエーションがぐっと広がる -
第862回
デジカメ
構える高さを工夫すると猫写真は大きく変わる! 新年度なのであらためて猫の撮り方ノウハウをご紹介 -
第861回
デジカメ
10年前に撮った猫とまさかの再会! 数年ぶりに出会っていた猫たちの写真をライブラリーから探し出した -
第860回
デジカメ
膝の上で気持ちよさそうにしている猫を親指シャッターやアクロバティックな体勢で自撮り! -
第859回
デジカメ
富士フイルム「X100VI」は発売前から大人気! 歴代「X100シリーズ」で撮った猫写真を集めてみた -
第858回
デジカメ
ぱぱっと設定できて程良い距離感で猫が撮れる! 富士フイルム「X100VI」は楽しい趣味カメラだ - この連載の一覧へ