WindowsイメージファイルのWIMファイルは
システムでマウントすることが可能
Push-Button Resetで使われるWindows イメージファイル(WIM)は、特定のフォルダ以下をキャプチャするなどして作られる。このWIMファイルは、仮想HDDファイルのようにマウントすることが可能だ。このWIMファイルを扱うには「Dims.exe」コマンドをコマンドプロンプトから利用する。基本的な使い方はオンラインヘルプ(/?)で表示できる。
Dismコマンドは、マイクロソフトの多くの管理ツールのようにサブコマンドを引数にして、処理を行う。利用する頻度の高いいくつかのサブコマンドを解説しておこう。なお、サブコマンドの後に「/?」オプションを付けることで、サブコマンドの詳細なヘルプが表示される。
dism /サブコマンド /?
「/get-WimInfo」は、WIMファイルから情報を得るコマンドだ。
ただし、WIMファイルの書き込み時にきちんと情報が設定されていないファイルではあまり得られる情報も少ない。このコマンドは、
dism /get-WimInfo /WimFile:ファイル名 /Index:インデックス番号
ファイル名には、WIMファイルを指定し、インデックス番号には1以上の値を指定する。WIMファイルには、複数のイメージを同居させることができ、それを切り替えるのがインデックス番号だが、1つしかイメージが入っていないとき(たいていはそう)には、ここに1を指定する。
「List-Image」サブコマンドは、WIMに含まれているファイル名の一覧を表示させる。大量のリストになるので、必要に応じて、パイプでmoreコマンドを使うか、リダイレクトしてファイルに保存するほうがいいだろう。
dism /List-Image /ImageFile:ファイル名 /Index:インデックス番号
「mount-Wim」サブコマンドは、WIMファイルを、指定したフォルダ以下にマウントする。
このため、あらかじめ空のフォルダを作っておく必要がある。マウントすれば、WIMファイルに含まれているファイルに自由にアクセスが可能だ(ただし管理者権限などは必要)。一般的にマウント用のフォルダを「マウントポイント」と呼ぶことがある。
mkdir c:\temp\mp
DISM.exe /Mount-Wim /WimFile:ファイル名 /index:インデックス番号 /MountDir:C:\temp\mp /readonly
mkdirで作成したフォルダと「/MountDir:」に後続するマウント先フォルダ(マウントポイント)の指定が同じことに注意されたい。なお、このコマンドの実行は、WIMファイルの大きさに応じて時間がかかるため、高速なローカルHDDなどにコピーしてから実行するほうがいいだろう。また、「/ReadOnly」オプションを付けることで、マウントしたイメージを読み出し専用にできる。単に中を見るような場合には、このオプションを指定したほうがいいだろう。
マウントを解除するには、「Unmount-Wim」サブコマンドを使う。書式は、以下のようになる。
dism /Unmount-Wim /MountDir:マウントポイント /discard
マウントポイントがわからなくなった場合、「/Get-MountedWimInfo」サブコマンドでマウントポイントを表示させることができる。また、最後にある「/discard」は、マウント中に行われた変更を元のWIMファイルに反映させるかどうかだ。読み取り専用でマウントしても、アンマウントするときには、このオプションが必須になる。
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