今、政治がエキサイティングです。しかし…、会社やクライアントの前では、なかなか政治の話はできません。その理由は、「政治、宗教、人種の話はタブー」という、社交ルールにあります。これって、世界中、昔から変わらないんですよね。政治にしても宗教などにしても、それぞれがデリケートな話題ですし、トラブルにも発展しやすい。
しかし、今回はあえて政治の話をピックアップ。情緒や感情論に流されやすい政治の話をスペックで冷静に考えてみたいと思います。スペックとは仕様のこと。なにも数字だけではありません。一時期、ネットでは
俺のスペック | |
---|---|
【年齢】 | 30歳 |
【性別】 | 男 |
【学歴】 | 都内4年生大学卒 |
【仕事】 | 飲食系 |
のように使われたこともあるくらい(笑)。
徴兵制になる?
安保関連法案のスペック
学生デモで話題になっている安保関連法案。上で紹介した「徴兵制になる!」「多数決で政治が決まるなんて、民主主義じゃない」は、安保関連法案に反対するデモの看板や学生のインタビューでの言葉です。ただし、こうした主張は想像にしか過ぎません。
プログラミング言語には「if(a=b)a=0」( もし、a=bなら、aに0を代入)みたいな文があります。この文では、「a=bであれば、aに必ず0が代入」されます。法案の集団的自衛権の行使も同様で、「◯◯であれば、△△できる」と、とても明確に書かれています。反対派がよく主張する「安保関連法案が可決されたら、徴兵制になる(かもしれない)」とは、あくまで反対派の想像にしか過ぎません。現代では自衛官に高度なスキルが必要ですから、その可能性はほとんどゼロ。
「多数決で政治が決まるなんて、民主主義じゃない」
民主主義のスペックとは?
日本は代議制民主主義。選挙で議員を選んで、いろいろなことを国会で決めていきます。上で筆者が「『多数決で政治が決まるなんて、民主主義じゃない』は想像」と書いたのは、けっして「多数決(だけ)で」政治が決まっているわけではないからです。日本の議会では「各党が法案提出」→「議員全員で審議」→「話し合って法案を修正」→「期限が来たら多数決」がプロセスです。
反対派や野党が何度も主張する、集団的自衛権の行使が「違憲」という考えも予想に過ぎません。違憲か合憲かを判断するのは最高裁判所。それを判断するのは、野党でも反対派でもありません。
ところが、今回の衆議院では、野党が法案を提出しなかったり、提出しても審議ぎりぎりだったりと、反対派がその役割をあまり果たしていませんでした。そんな反対派の戦術ミスがちゃんと報道されないばかりか、野党が勝手に採決を欠席したのに「強行採決!」なんて報道するので、国民は混乱するばかりです。
(次ページ、「会議やクレーム処理の参考にもなる?国会質問のスペック」に続く)
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