さて、先週に引き続いて富士フイルムのミラーレス一眼「X-T1」の話。
今回、「56mmF1.2 R」という非常に明るい単焦点レンズをお借りしたのである。買うと10万円オーバーする単焦点レンズ。さすがに高い。高いけど、猫撮りには欠かせないのだ。
まず56mmをAPS-Cサイズセンサーのカメラにつけると84mm相当になる。いわゆる中望遠である。しかもF1.2である。背景が大きくボケるのである。10万円以上のレンズだけあり、背景のボケ方もきれい。ふわっとやさしくボケてくれる。
ポートレート向きのレンズなんだけど、猫を撮るときも、つかず離れずほどよく客観的に撮れる焦点距離なのだ。
今回はそのレンズでF1.2の絞り開放で撮った写真を集めてみた。
もし飼い猫を撮りたいならこれである。
背景が汚くても大きくきれいにボケてくれるからバレない。室内でもISO感度をあまり上げなくていいから撮りやすい。
とまあネガティブな理由もあるけれども、ふわっときれいに撮りたいならこういうレンズがいいのだ。F1.2ともなるとかなり高価になるけど、各社ともF1.4から1.8クラスの中望遠レンズを出してるので、そういうのを一本持っておくべし。
続いて先月撮影した「小梅」ちゃん。
キャットタワーの上で毛繕いをはじめたので、シャッタースピード優先の1/500秒に切り替えて舐めてる瞬間をちょいと連写。
お次はあくびの瞬間。こちらはちょっと難易度が高い。
猫の顔(に限らず人もそうなのだけど)を撮るときの基本は、手前側の目にピントを合わせること。でもあくびする瞬間って顔がちょっと後ろに動くから目の位置も動いちゃうのだ。
超高速AFのカメラなら瞬間的にピントを合わせてくれるから、あくびする瞬間にAF&撮影をしちゃえばいいのだけど、X-T1のAFはさほど速くないので、あらかじめピントを合わせておき、あくびしたタイミングで撮る。若干ピントの山がずれるのはご勘弁を。
(次ページに続く、「屋外でも使いやすいF1.2レンズ)」
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