最新のミラーレス一眼カメラを検証する本特集。前回は最新機種の概要を紹介したが、今回は各メーカー・機種で異なるエフェクト系機能について詳しく紹介する。
本特集で扱うデジカメ
エフェクト系機能と一口に言っても、特殊効果が付加できるデジタルフィルター系の機能と、色合いを変えて雰囲気を変える機能がある。両者が一緒になっている機種も多い。
本特集で扱う機種の中で言えば、オリンパス「OM-D E-M5 Mark II」と「OLYMPUS AIR A01」の「アートフィルター」や、パナソニック「LUMIX DMC-GF7」の「クリエイティブコントロール」、キヤノン「EOS M3」の「クリエイティブフィルター」、富士フイルム「X-A2」の「アドバンストフィルター」は特殊効果系の効果を加える機能だ。
また、色合いや発色を調整して雰囲気を変える機能もエフェクト系に含まれる場合がある。ほかにも、暗い部分と明るい部分を合成してダイナミックレンジを広げる「HDR」や複数の露出の異なる画像を重ね合わせる「多重露出」、一定の間隔で撮影を行なう「インターバル撮影」などがエフェクト系に含まれていることがある。
持っているデジカメの機能をすべて把握しておくと、いつもは普通に見逃してしまうような景色でも簡単に、劇的な写真にできる。覚えておくと便利だ。
オリンパス「OM-D E-M5 Mark II」の目玉機能
4000万画素相当の「ハイレゾショット」
本機の目玉機能は4000万画素相当の画像が得られる「ハイレゾショット」だろう。1600万画素のセンサーを0.5ピクセル単位で動かして8回の露光を行ない合成する。
実際に撮影したデータを見ても解像感は高く、きめ細かい画像ができあがる。ここで注意しておきたいのは、デジタルパック(中判フィルムカメラなどに装着してデジタル化するモジュール)で採用されている「マルチショット」とはちょっと違う点。きめ細かく解像感は高くなるが、発色や階調などは基本的に変わらない。それでも、素の状態の画質を保ったまま40M相当の記録解像度が得られる点はすばらしい。
ノーマル解像度は4608×3456なのに対して、ハイレゾショットは7296×5472なのでめちゃくちゃ画像が大きい。大きくても画質はノーマルと比べて差はなく、むしろ細部の再現性は高い。
なお、RAWで撮影してPhotoshopに専用プラグインをインストールした状態でストレート現像&出力すると、解像度は9216×6912というとても大きなサイズになる。しかも、PSD形式で保存すると400MB近いファイルサイズになるので注意しよう。
アートフィルターは14種類を用意
デジタルエフェクト系の元祖とも言えるアートフィルターは14種類を利用可能。さらに効果を加える「アートエフェクト」や「カラーリング」といった機能も持ち合わせている。
アートフィルターの撮影サンプル
一度のシャッターですべてのアートフィルターを記録できる「ブラケット」機能も使える。とりあえず撮っておけば後から写真を選ぶことができるので便利だ。
次ページへ続く、「OLYMPUS AIR A01の特殊効果」
この連載の記事
-
第3回
デジカメ
E-M5 Mark IIやX-A2など5機種の感度&キットレンズの画質を検証! -
第1回
デジカメ
E-M5 Mark IIやEOS M3など、最新ミラーレス一眼5機種をチェック! -
デジカメ
GWに持って行きたい!! 春の最新ミラーレス一眼選び! - この連載の一覧へ