DC向けオブジェクトストレージ、ヘリウム充填8TB HDDを高密度実装
1ラック4.7PB、HGSTがS3互換の「Active Archive System」発表
2015年04月09日 06時00分更新
HGSTは4月8日、大量のデータを低コストで長期保存可能にする“アクティブアーカイブ市場”向けのオブジェクトストレージ製品「Active Archive System」を発表した。「Amazon S3」互換のオブジェクトストレージで、1ラック(42U)当たり4.7ペタバイト(PB)のRawデータ容量を持つ。
HGSTが提唱する“アクティブアーカイブ”は、常時オンラインで従来のニアラインストレージ並のアクセス性を維持しながら、容量単価はオフラインアーカイブ(テープなど)に匹敵するという、新たなストレージ領域を指す(関連記事)。
Active Archive Sytemは、HGSTが事業買収したAmplidataのオブジェクトストレージソフトウェアと、HGSTの第2世代「HelioSeal」8TB HDDを搭載したスケールアウト型オブジェクトストレージ製品。電源とラック間ネットワークを接続するだけで利用できるターンキーソリューションであり、スケールアウト型の拡張が可能になっている。
同社資料によると、データスループットは1ラック当たり3.5GB/秒。また、NASゲートウェイを介してNFS/SMBでのアクセスも可能となっている。
ヘリウム充填8TB HDD搭載により高い容量密度とTBあたりの低コスト性/低消費電力性を実現しており、発表によればオープンソースのオブジェクトストレージシステム比で「50~70%のTCO低減」が実現するという。また、複数データセンターへの分散データ配置によって“フィフティーン・ナイン”(99.9999999999999%)以上の高い耐久性もうたっている。
同製品の主なターゲットは、クラウドストレージサービスなどを提供するサービスプロバイダー、4K/8Kや3Dの大容量デジタルビデオを長期保存するメディア/エンタテイメント企業、過去の多様な医療データ/イメージを長期保存しなければならないヘルスケア/医療機関、ビッグデータ活用やIoTに取り組むエンタープライズなど。