どうして急に「i」を外したのか?
"i"Watchでは未来を刻めないから、"Apple" Watchにした?
2015年03月16日 20時00分更新
どうして急に「i」を外したのか?
友人Tと、ファミリーレストランで、Apple Watchや新MacBookの話をしていた。「USB Type-Cが普及したら全部買い替えなきゃいけないね」というようなことから始まり、いつも話は「テレパシーのようなもので物を操れるようになる」「『マトリックス』のような世界も遠くない」など、あり得るようなあり得ないようなことにおよぶ。
その日も同じように、あり得るようなあり得ないような話を飽きることなく続けていた。そして、私たちはあることに気付いた。「Apple Watchが『iWatch』でなくApple Watchという名前になったのには、何か大きな理由があるのではないか?」。
いくつかの報道を参考にすれば、アップルの現CEOティム・クック氏は、「Apple Pay」を始める前に、政府や銀行との交渉を地道に続けて、万を持して、米国でのApple Payをスタートさせたという。世間に公表されない動きについて、想像しなければならない(Apple Payもなぜか、「iPay」でない)。
「目」を作りたいのかもしれない
話は、Googleが開発を進めているというコンタクトレンズの方へ脱線した。
「薪を燃やした煙で合図を送る」から、「紙に文字を書いて送る」「離れたところに声を送る」「声を送る技術を応用して文書を送る」「コード化された文字を、受け取った側の媒体で再現する」、媒体は巨大な箱から、一般家庭に置けるサイズに変わり、持ち運べる大きさになり、ポケットに入り、今度は腕に巻き付いてきた。
意思や意図を伝える手段が進歩するとともに、媒体の大きさは小さくなり、徐々に身体に近づいている。身体に密着している状態からさらに身体に近付けようと思えば、身体の中に入れるしかないが、外科手術をして身体の中に物を埋め込むことが、一般的になるとは思えない。
どちらが言い出したのか忘れたが、「アップルも、目の中に入れるデバイスを考えているかもね?」と「そうか、iEyeだと語呂が悪い。いつか『Apple Eye』というものを作るために、いま、あえて『i』を外したんじゃないか」という意見が同時に浮かんだ。
iMacからはじまり、iPod、iPhone、iPad、そしてiTunes、iBooks、iPhoto、iMovie、iCloud、ハードウェアからソフトウェア、サービスにいたるまで、かたくなに付けていた「i」をアップルが外した理由。それは(アップルの限られた人物をのぞいて)誰にも分からない。
単に、イメージを一新したいという思いの表れかもしれないが、「スマートフォン」という身体から離れたデバイスから、「スマートウォッチ」という身体に密着したデバイスに変化するタイミングで「i」が外れたのには、公にされていない、(商標の問題をのぞいた)深い理由があるような気がしてならない。
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