レノボは、MWC 2015の開催に合わせて、タブレットの新製品を3機種発表した。その中でも特に注目を集めそうなのが、149ドル(約1万8000円)と非常に安価な価格設定となっているWindowsタブレット「ideapad MIIX 300」だ。
レノボブースでじっくり触ってきたので、その他のタブレット新製品と合わせてインプレッションをお届けする。
エントリーWindowsタブだがスペック、質感とも価格以上
「ideapad MIIX 300」
ideapad MIIX 300は、8インチ液晶を搭載するWindows 8.1タブレットだ。レノボのMIIXシリーズといえば、2013年12月に発売された「Miix 2 8」を思い浮かべる人が多いだろう(関連記事)。しかし、今回登場したMIIX 300は、Miix 2 8よりも下位に位置付けられる、エントリーWindowsタブレットとなる。
最大の特徴となるのが価格で、北米での販売価格は149ドルと、非常に安価に設定されている。この価格だと、安かろう悪かろうなのでは? と感じる人もいるかもしれないが、実際に触ってみるとそんなことはなく、価格以上の価値があると感じた。
まず、低価格タブレットで犠牲になることが多いのが液晶パネル。安価なTNパネルを採用したり、解像度が極端に低かったりする場合が多いなか、MIIX 300はIPSパネルを採用。実際に液晶画面を見ても十分に視野角が広く、表示品質も標準レベルをクリアするものとなっている。また、表示解像度は1280×800ドットと、こちらも8インチWindowsタブレットとして標準的で文句の付けどころがない。
その他の仕様も特に大きく劣る部分が見受けられない。CPUはAtom Z3735F(1.33~1.83GHz、クアッドコア)を採用。CPU自体はMiix 2 8のAtom Z3740より下位とはなるが、実際のパフォーマンスにはそれほど大きな違いはない。
筆者はMiix 2 8を所有しており普段から利用しているが、短時間ながらMIIX 300を操作してみてMiix 2 8より快適度が落ちると感じる場面はなかった。おそらく、利用時の快適度にはほぼ差がないと言えそうだ。
本体デザインは、Miix 2 8から大きく変わっている。Miix 2 8では四隅がやや大きくカーブし、背面も側面付近がなだらかな曲線となっていたが、MIIX 300では側面は鋭角で4角のカーブもきつくなっており、かなり直線的な印象のデザインに変更された。
これによって、全体的にややシャープな印象を受けるようになった。背面のカラーはMiix 2 8同様にシルバーを基調とするが、ヘアライン処理が施されたことで、安っぽさを感じることはない。ただし、重量は360g、厚みは9.3mmで、Miix 2 8よりもやや重量級となった。
メインメモリーは2GB、内蔵ストレージは最大64GBのeMMCと、8インチクラスのWindowsタブレットとして標準的。無線機能は無線LANとBluetooth 4.0を搭載。ただし、無線LANは802.11b/g/n対応と5GHz帯非対応である。この点は上位モデルに対して明らかに見劣りする。カメラは、500万画素のリアカメラと200万画素のフロントカメラを搭載する。
バッテリー駆動時間は約7時間。ポートは、microUSBポートとmicroSDカードスロット、ヘッドホン出力を用意。なお、OSは展示機ではWindows 8.1 Proがインストールされていたが、実際に発売される製品ではWindows 8.1を採用するという。
ちなみに、北米版では標準でOffice 365の1年間利用権が付属するが、もし日本でリリースされるとしても、バンドル版Officeの提供条件が海外と異なるため、仕様が違う可能性がある。グローバルでは2015年7月頃の発売を予定しているが、日本での発売は未定。
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