狭額設計により、11型サイズの筐体で13型液晶を搭載するノートPC「XPS 13」、インテルのRealSenseカメラを搭載した世界初のタブレット「Venue 8 7000」など、1月から特徴的な製品を次々と投入し、攻めの姿勢を見せているデル。
デルは、2015年のPC市場にどのような戦略で臨むのだろうか。デル クライアント製品&ソリューションマーケティング本部 コンシューマーブランドマネージャーの塚本陽子氏、エンドユーザーコンピューティング事業本部 クライアント製品マーケティング本部 マーケティング本部長の田中源太郎氏に、今後の展開やデル製品の選び方などのお話をうかがった。
2014年は「あらためて振り返ると、いい年だった」
――特にコンシューマー向け製品について、2014年を振り返っての所感をお聞かせください。
塚本 「2014年の大きなトピックといえば、やはり4月の消費税増税とWindows XPのサポート終了だと思います。新生活の時期は例年も売り上げが伸びるのですが、昨年はさらに大きく伸びていたので、増税のインパクトはかなり大きかったようです。特に、デスクトップをお買い上げになるお客様が多かったですね。
その後はPC市場もだいぶ冷え込んだと言われていますが、弊社としては数多くの製品を投入いたしまして、おかげ様で2014年通してのシェアは拡大しております。いろいろあった年ではあるんですが、あらためて振り返ると、いい年になったのかなとは思います」
――個人的には、ゲーミングPCで面白い製品が次々に出てきたな、という印象もあるのですが。
塚本 「ALIENWAREですね。昨年末に投入した『ALIENWARE Alpha』は各所で取り上げていただき、ゲームショーでもフィーチャーしていただいたので、おかげ様で売り上げも好調です。ゲーミングで小型のコンソール機という、日本にあまりなかったタイプの製品群ですし、ALIENWARE独自のユニーク性も出せているのかなと思います」
――2015年はWindow 10のリリースやCPUの置き換えなど、PC市場が動く年になるかと思います。すでにいくつかの製品を投入されていますが、御社としては「今年はこのような方向へ進んでいく」というビジョンはあるのでしょうか。
塚本 「年明けに『XPS 13』と『Inspiron 15 7000』という上位機種をリリースさせていただきましたが、いわゆる普通のクラムシェル型のノートでも、こうした特徴的な製品をまず1月に投入しています。特にXPS 13は、いい意味で『今までのデルらしくない』製品だと自負していますね。今後の具体的な予定は申し上げられないのですが、予想されている通りOSやCPUの切り替えなどありますので、そのタイミングでまた取材に来ていただければ(笑)」
――そうですね、ぜひまたお伺いいたします(笑)。
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