欧州宇宙機関(ESA)は12月18日、火星探査機マーズ・エクスプレス(Mars Express)が撮影した画像をクリエイティブ・コモンズ・ライセンスとして利用可能とした。
マーズ・エクスプレスは2002年打ち上げられたESA初の惑星探査機(着陸型探査機も投下したが失敗した)。マーズ・エクスプレス本体は10年以上にわたって火星を周回して地表を撮影しており、ESAやドイツ宇宙センターなどはこれまでも多数の画像や動画を公開しおり、とくに高解像度ステレオカメラ(HRSC)からの画像は火星の地形を鮮明に捉えている。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスは非営利であれば二次利用を可能とする著作物ライセンスで、ESAでは「CC BY-SA 3.0 IGO」(再配布許可・データ改変許可)を採用している。ESAはこれまで撮影したHRSC画像データに対しても遡及してクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを適用するとしている。
また、ESAでは今年11月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到達した探査機ロゼッタ(Rosetta)のNAVCAM(航法カメラ)もクリエイティブ・コモンズ化している。
なお、著作権ポリシーに関してはNASAでは基本的にパブリックドメイン(NASAのロゴなどは除く、人物写真は別に肖像権が発生する)、JAXA(宇宙航空研究開発機構)ではクレジット表示/改変禁止といった制限付きながら二次利用を認めている。