先日まで放送されていたアニメ「シドニアの騎士」で、主人公の谷風長道(たにかぜながて)が操縦する衛人“継衛(つぐもり)”がシドニアから発進するシーンを、VRヘッドセット「Oculus Rift」で体験できる企画が、8月13日より始まっている。
これは、日本の航空発祥の地“所沢航空記念公園”内にある所沢航空発祥記念館で開催中の「アニメフェスタin所沢」での催し物だ。
「アニメフェスタin所沢」は、7月26日から9月28日まで開催している空と科学技術をテーマにした期間限定イベントで、「シドニアの騎士」以外にも「LAST EXILE ~銀翼のファム~」「とある飛行士への恋歌」「よみがえる空」といった航空系作品や「攻殻機動隊 ARISE」「PSYCHO-PASS」「とある科学の超電磁砲」といったアニメ作品に関する展示が行なわれている。
頭部の動きに映像がシンクロ!
継衛の発進をVR体験できる
Oculus Riftを使った「『シドニアの騎士』継衛発進体験装置」は、このイベントの「シドニアの騎士」展示スペース内に設置されているもので、8月14日には「シドニアの騎士」に星白閑役で出演する洲崎綾さんが来館し、実際に体験する様子が報道陣に公開された。
今回の装置で初めてOculus Riftを体験した洲崎さんは、映像を体験した感想を以下のように語った。「本当にコックピットに乗っている気分が味わえて、雄叫びを何度も上げてしまいました。アニメでは前しか向いていないので見られないコックピットの後ろ側も見られましたし、飛び立った後にシドニアが見えて、長道たちが見ていた風景を見ることができて感動しました」
またOculus Riftで見てみたいシーンについても「奇居子(ガウナ)を殲滅するシーンを見てみたいです。奇居子が目前に迫ってくるシーンや戦闘のシーンを再現出来たら楽しそうです」と語った。
「『シドニアの騎士』継衛発進体験装置」は、Oculus Riftの最新モデル“DK2”を採用。約90秒の動画で見られるコックピットや発進口などの描写は、ポリゴン・ピクチュアズが制作したテレビ放送で実際に使われた3Dモデルを使用している。また、音源も本編と同じ5.1ch音声が使われている。
この日は、VRコンテンツの制作を担当した面白法人カヤックの原真人さんも会場に姿を見せたので、話をうかがったところ、コンテンツの制作期間は1ヵ月半くらいかかっており、当初はDK1で制作していたが、DK2到着後にDK2用に作り変えたという。
制作するきっかけだが、元から「シドニアの騎士」の原作者である弐瓶勉氏のファンだった原さんのもとに、試写会に参加した知り合いから「シドニアの騎士がすごいから、これはOculus Riftで作ったほうがいい」という連絡があったそうだ。
そしてパイロット版を作ったことが始まりで、その後、アニメの関係者に見てもらう機会があり、今回展示されることになったという。
筆者も実際に体験してみたが、没入感は素晴らしく、実際に継衛が発進するシーンでは、椅子に押し付けられるような感覚に陥った。これはぜひ実際に体感してもらいたい。
この「『シドニアの騎士』継衛発進体験装置」は、9月28日のアニメフェスタin所沢の最終日まで設置予定で、体験料は無料。実施時間は平日が、9時50分から10時30分、11時30分から12時、13時30分から14時、14時10分から15時の4回、土日祝日が9時50分から11時、11時30分から12時、13時30分から14時、14時10分から15時、15時30分から16時の5回予定で、会場にて先着順に予約を受け付けている。
協力:所沢航空発祥記念館
(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局