初代たまごっちの発売から早18年が経つ。「時代は変わり、女子小学生はあまりおもちゃに興味を持たなくなりました。代わりに、彼女たちの興味はファッションやゲーム、スマートフォンといった実用的なものに移りつつあります」と語るのは、バンダイのガールズトイ事業部 たまごっちチーム 開発担当 日野千尋氏だ。
自身も「中学生時代に並んで買って、夢中で遊んでいた」と語る日野氏ら開発陣が打ち出したのは「ライフツールとしてのたまごっち」というコンセプト。「Tamagotchi P's(たまごっち ぴーす)」など従来のシリーズも赤外線通信機能を持っていたが、7月2日に発表した「TAMAGOTCHI 4U(たまごっち フォーユー)」にはNFC機能を持たせた。
本体を「TOUCH SPOT」と呼ばれる専用のタグにかざすと、キャラクターやアイテムに加えて、実際に使えるクーポンなどをロードできる仕様。同社ではすでにイオンやイトーヨーカドー、ソフトバンク、ヨドバシカメラ、花やしきなど業種を問わない様々な企業とタイアップ契約を結んでおり、各店舗の店頭ポップや自動販売機などに順次TOUCH SPOTを設置していく計画だ。日野氏によれば、すでに5万ヵ所以上の設置が決定しているという。
また、たまごっちのメイン機能とも言える育成遊びの内容も進化させた。「幼児期」「反抗期」「フレンド期」という従来の3段階に、「こせーて期」という段階を追加。育て方によって、太ったり、痩せたり、おしゃれになったり、グレたりと、成長がさらに分岐するようになった。
カラーはPINK、PURPLE、WHITE、BLUEの4色展開。筐体は樹脂製となるが金属的な光沢を持たせ、従来のたまごっちよりも上質感を追究している。メインターゲットは小学生女子としているが、サブターゲットには初代たまごっちで遊んでいた20〜30代女性も想定しているのだという。また別売の着せ替えカバー「TAMAGOTCHI 4U Cover」(540円)や「TAMAGOTCHI 4U Charm Strap」(1620円)と組み合わせることで、ユーザーの好みに合わせたコーディネートを楽しめるようにした。
サイズは約幅56.4×奥行き31.5×高さ68.5mm、重量は約81g。価格は6458円で、9月27日に発売する。