ワコムは、モバイル機器用ペン入力技術Wacom feel IT technologiesコンポーネントで生産累計1億本を達成したと発表した。
同社のWacom feel IT technologies技術はペンタブレットからの技術を継承し、タブレットパソコンやスマホで筆圧感知などの機能を付加するとともに滑らかな書き心地などで定評がある。MicrosoftでもWindows XP Tablet PC Editionから導入、スマホではサムスンのGalaxy Noteへの採用されるなど、モバイル用途で搭載機を伸ばしている。ワコムによると、1億本のうち9000万本は直近3年の出荷という。
ワコムでは、従来のEMR(電磁誘導)方式に加えて静電結合方式(スマホなどを指でタッチするのと同様)のデジタルペン技術である「アクティブES」と「パッシンブES」方式の2種類のペン技術開発中で、モバイル機器でのさらなる普及を促進する。新たに開発されるペンには独自IDを付加でき、ユーザの特定やクラウド経由のファイル共有・編集の利便性を高め、手書きインクデータのセキュリティ管理機能などにも利用できるという。
ワコムといえばデジタルイラストレーション用途のペンタブレット・液晶タブレットでお馴染みだが、決済用のサイン端末など業務向けでも多彩なラインナップを揃えている。スマホやタブレットパソコンが普及するなか、さらにワコム製コンポーネントの利用は加速しそうだ。