リコーイメージングから、中判デジタルカメラの新機種「PENTAX 645Z」が発表された。6月末発売予定で予想実売価格は86万円前後。今年2月に横浜で開催された「CP+2014」で「PENTAX 645D 2014」として参考展示され、春頃に発売とアナウンスされていた製品だ。
645Zは35mmフルサイズの約1.7倍という43.8×32.8mmの撮像素子を採用する中判デジタルカメラ。従来の「PENTAX 645D」の上位機種という位置づけで、645Dは併売となる。
有効5140万画素のCMOSセンサー(ローパスフィルターレス)と最新の画像処理エンジン「PRIME III」を採用し、高いレスポンスを実現したのが特徴。中判デジカメながら秒間3コマの連写が可能で、背面の3.2型(103.7万画素)液晶でのライブビュー表示も行なえる。なお、液晶は上下にチルトする。
感度設定は最高ISO 204800まで設定可能で、AFは同社の「SAFOX 11」を採用。27点の測距点のうち、25点がクロスタイプとなっており、さらに中央と上下の測距点はF2.8の光束に対応する。
8.6万画素のRGB測光センサーを搭載。露出アルゴリズムを改善することで、露出精度が大幅に向上。さらに、AFやホワイトバランスと連携させることでそれぞれの精度を向上する「ペンタックス リアルタイムシーン解析システム」を採用している。
記録媒体はSDメモリーカードで、UHS-Iの高速転送に対応。無線LAN内蔵SDメモリーカードである「O-FC1」(別売、実売1万5000円前後)を装着することで、スマートフォン/タブレットからのライブビュー表示やレリーズ、撮影画像の閲覧などが可能となる。
このほか、本体にUSB 3.0端子を装備しており、PCとの画像のやり取りも高速に行なえる。また、動画撮影はフルHDとなるが、インターバル撮影では4K記録が可能となっている。
同社は従来おもに風景撮影などに使われていた645Dから、レスポンスを向上させることでスタジオでの人物撮影などの用途に拡大していきたい、としている。