GMOドメインレジストリは4月7日、地理的名称トップレベルドメイン「.tokyo」の運営を開始した。GMOインターネットグループが運営する「お名前.com」や「Gonbei Domain」といった販売代理店経由で登録ができ、1ドメインにつき900~2000円になる見込みだ。
「.com」や「.info」のような一般的なトップレベルドメイン(gTLD)は、これまでは22種類に限定されていた。そのため、ドメインを取得する際に使用したいドメインがすでに使われており、登録が困難になっている状況があった。そこでインターネット資源の調整・管理をしている非営利団体「ICANN」は、2012年に新たなトップレベルドメイン導入のため、ルールを大幅に自由化した。ルール改定後の2013年末頃からは、「.camera」や「.gallery」などの新ドメインが登場している。
また、「.london」「.nagoya」といった地理名称を表すドメインも出てきている。地理的名称トップレベルドメインは観光、商工、文化などさまざまな分野で地域名ブランドの存在を国内外にアピールできるという。
GMOドメインレジストリは2009年に設立し、各地域や企業のドメイン申請に携わっている。.nagoyaもそのひとつ。企業では東芝やキヤノンなどのドメイン申請に関わる。.tokyoの運営においては2011年11月から東京都の支持を受け、2013年7月にICANNの審査を通過した。日本では都道府県初の新ドメインで、世界でもロンドン/ニューヨーク/パリに次いで4番目となる。
GMOドメインレジストリ代表取締役社長の塚原廣哉氏によると「.tokyoは世界中の誰でも使うことができ、漢字/ひらがな/カタカナでの表記も可能。このドメインを使うメリットとしてはわかりやすさにある。たとえば『Olympics.com』だとどこで開催されるオリンピックかわからない。だが、『Olympics.tokyo』にすればユーザーはすぐに2020年のことだとわかる」と語った。
ドメインの登録は商標権を持っているユーザーからで、4月7日から6月6日まで受け付けている。その後、優先登録期間の受け付けが6月9日から7月18日まで。一般登録受け付けは7月22日からとなる。登録時に必要なのは.tokyoの前にくる3文字以上の文字列と、登録者の名前と連絡先だけだ。