「CeBIT 2014」の「イノベーション&リサーチ」のコーナーは、研究の発表やスタートアップ展示など主に各地域の行政機構が主導したブースが並ぶ。データソリューションの展示も多かったが、来場者の足を止めていたのはロボットの展示だ。
スイスの産学協同プロジェクトとして進められている「Roboy」。身長142cm、体重30kgで人間の子供を模したロボットだ。ASIMOのように二足歩行ができるわけではないが、48個のモーターを備え、人間の骨格や筋肉の動きを再現することに主眼が置かれている。まだまだ研究段階だが、将来的には介護サービスの分野で活躍させたいという。
人工知能の開発に取り組む独DAI-Labor社は、サッカーロボット「NAO Soccer」を展示。状況を認識し、自立歩行でボールをコントロールしながらゴールを目指すデモを実施していた。
EUのバックアップの下で進められている「CoCoRo」は、自律的な群れの動きを水中で再現するロボット。魚の群れの原理を解明することで、水中という複雑な条件下で活動する機器の研究に貢献するという。
ロシアからは「WICRON WEBOT」。パソコンやタブレットから遠隔操作するロボットで、ビデオ通信機能を備えている。デモでは遠隔地からコンシェルジェ的な役割をロボットに担わせていた。
「イノベーション&リサーチ」のコーナーには、本年の「CeBIT AWARD」受賞作も展示されていた。