Ubuntuも動く?
Androidと他のOSが動く「Revolution」
さて、Geeksphoneが目下、力を入れているのが先日発表した「Revolution」だ。Android、Firefox OS(B2G)ときて、RevolutionではAndroidとB2Gが動くのが最大のウリ。チップはインテル製の1.6GHz動作のデュアルコアCPU「Atom Z2560」を搭載する。4.7型qHDのIPS液晶、フラッシュ付き8メガピクセルカメラ、1GB RAMなどの特徴を持つ。
RevolutionはAndroid+代替OSなので、B2G限定ということではないようだ。Puron氏によると、「Ubuntuにも対応予定」とのこと。だが、Ubuntu専用のスマートフォンを作る可能性があるかときくと、それは「ない」という。
同社の戦略は「OSにはこだわっていない。ユーザーが望んでいるものを提供する」としながらも、Ubuntuの印象は「いまのところニッチ」と見る。Tizen、Sailfish OSについても、現在は考えていないようだ。TizenはSamsungとVodafone(Firefox OSを推すTelefonicaのライバル)の影が気になっている様子だった。Windows Phoneはライセンス料金が生じることから「可能性はゼロ」とする。
プラットフォームのオープン化により
端末メーカーにも比較的簡単になれる!?
Androidのようにプラットフォームがタダになった途端にここまでできる(もちろんコンポーネントの価格が下がっていることも重要な要因だが)。安価に作ってくれる製造パートナーを見つければ、携帯電話を作ることが難しくなくなっている……GeeksphoneのPuron氏と話しながらそんなことを実感した。
実際今年のMWCでは通信事業者ながら携帯電話を作ってしまったロシアの「YotaPhone」など、端末の広がりを予感させた。道路を見ると、色も形もさまざまな車が走っているように、携帯電話もさまざまなメーカーが面白いものを作り、消費者は自分のスタイルにあったものを選ぶ。そんな方向に進んでいく可能性はあるのだろうか?
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
この連載の記事
-
第341回
スマホ
世界で広がる学校でスマホを禁止する動き スマホを使わない時間を子供が持つことに意味がある? -
第340回
スマホ
対米関係悪化後も米国のトップ大学や研究機関に支援を続けるファーウェイの巧みな戦略 -
第339回
スマホ
ビールのハイネケンが“退屈”な折りたたみケータイを提供 Z世代のレトロブームでケータイが人気になる!? -
第338回
スマホ
ファーウェイはクラウドとスマホが好調で大幅利益増と中国国内で復活の状況 -
第337回
スマホ
米司法省、アップルを独禁法違反の疑いで提訴 その中身を整理する -
第336回
スマホ
Nokiaブランドのスマホは今後も出される! バービーとのコラボケータイ、モジュール型などに拡大するHMD -
第335回
スマホ
ファーウェイスマホが中国で好調、次期HarmonyOSではAndroid互換がなくなる!? -
第334回
スマホ
Nokiaのスマホはどうなる!? HMD Globalが自社ブランドのスマホを展開か -
第333回
スマホ
アップルがApp Storeで外部決済サービスを利用可能に ただし手数料は27% -
第332回
スマホ
米国で特許侵害クロ判定で一時は米国で販売停止のApple Watch、修正は認められるか? -
第331回
スマホ
2023年は世界で5Gが主役になった年 世界の5G契約数は16億に - この連載の一覧へ