Googleは3月4日、災害時に提供する消息情報サイト「Googleパーソンファインダー」で、「J-anpi ~安否情報まとめて検索~」に登録された情報が検索できる機能を新たに追加した。
J-anpiは、NTTレゾナントが運営するサイトで、企業、団体、自治体が保有する各種安否情報を検索・確認できる。パーソンファインダーで検索し、J-anpiに該当データがある場合、J-anpiへのリンクが表示されるようになった。パーソンファインダーは、2012年にキャリアの災害伝言板とも連携しているが、今回の連携で、J-anpiからも情報の検索が可能になる。
さらに、従来40言語だった対応言語を、ジャワ語、モンゴル語、マレー語等、災害の多い地域を中心に79カ国に拡大。
SMSを活用したパーソンファインダーの提供もインド、フィリピン、日本で開始し、インターネットが使えない環境でもSMSからパーソンファインダーから検索ができるようになった。
パーソンファインダーは米国外初の災害対策拠点として、2013年はインドの水害、フィリピンの台風にも対応した。運営には世界各国のエンジニアが参加しているという。
同サービスの担当者は、「公開APIを通して、横串で検索できるのがパーソンファインダーの強み。パーソンファインダーはスタートしたばかりで、開発に終わりはないと考えている」とコメントした。
同社は昨年5月より開始した東日本大震災の被災地の企業・自治体・団体と、個人サポーターをマッチングするプロジェクト「イノベーション東北」について、成果を発表。登録事業者は193社、サポーターは224名で、そのうち、支援要請プロジェクト数は431件、実際に支援が行われている事例は、276件にのぼるという。また、同プロジェクトに参加する事業者を支援するサポーター企業・団体に、新たに9社が追加、全25団体となった。
実際にサポートがおこなわれた事例には、気仙沼市で津波で店が流された有名寿司店・通称「流され寿司」に、東京のウェブデザイナーがロゴを提供した例や、気仙沼の女子高生が開発した「なまり節ラー油」のプロモーション支援など、様々な取り組みが含まれている。
なお、Googleは3月5~9日、六本木ヒルズ大屋根プラザにて、「震災から3年、キオクと復興の今」として、トークイベントを開催する。一般の人から提供された震災前の写真や、震災後のストリートビューの展示を通して、震災と復興の3年間を伝えるイベントとなっている。